議会リポート

2007年12月18日

梶川 みさお

社民党の梶川です。

議員提出議案第7号執行機関の附属機関設置に関する条例の一部を改正する条例の制定について、社会民主党議員団を代表して、賛成の立場で討論を行います。

宝塚市では、県立高校の入試制度として、50年以上にわたり地域との連携及び受験戦争の緩和や学校間の格差・序列化を是正する目的で、総合選抜制を採用してまいりました。

しかし、このたび県教育委員会の依頼により、市教育委員会は本年6月より、学びたい学校が選べる選抜制度、高校の望ましい規模等適正配置等の高校教育改革を宝塚市でも検討する高等学校入学者選抜制度検討委員会を設置し、検討されてきましたが、わずか半年弱でまとめ案を発表されました。

ところが、この検討委員会は非公開であり、会議の状況を生で聞くこともできす、また、発言の要点を記した議事録も、1ヵ月以上経ってからホームページで公開されるという実情で、直近の11月7日、第7回議事録もいまだ公開されていません。

選抜制度や学区見直しという市民にとって大きな問題を、このように非公開で検討する姿勢は、より綿密な市民との合意形成を目指し、情報公開を進める宝塚市政の方針とは相反するものです。

また、入学制度は、県の要請によって検討されるものではありません。宝塚市民の要望に沿って行われるべきです。子どもや保護者の声も丁寧に聞かなければなりません。

改革の本拠となる現行の高校教育や選抜制度の検証も十分になされず、新たに採用しようとする複数志願選抜制度もまだ始まったばかりで、現行制度との比較もできません。わずか半年弱の検討で、早ければ来年2月上旬には県への要望書を提出されるという計画は、余りに早急過ぎると言えます。

子どもたちにとって人間形成の大切な時期、思春期を過ごす高等学校の教育を丁寧かつ市民参画で審議するために、宝塚市における高等学校入学者選抜制度等検討審議会の設置を求めるものです。

以上、賛成討論を終わります。

梶川 みさお

社民党の梶川です。

私は、請願第11号地域児童育成会の育成料および時間延長に関する請願について反対の立場、あわせて請願第15号「沖縄戦」をめぐる教科書検定意見の撤回を求める請願について賛成の立場で討論を行います。

まず、請願第11号地域児童育成会の育成料および時間延長に関する請願について、私は総体的には合意ができるのですが、1項目めの午後7時までというところについて疑義がございますので、反対の立場といたします。

近年、子どもをねらった犯罪が後を絶たず、保護者の不安は相当なものであることは理解ができます。子育て中の保護者が今回出された請願について、共感をするものでございます。

特に、2項目めの延長保育は必要な子どもが公平に受けられるような柔軟な対応することについては、現在、宝塚市が決めている延長希望者5名以上でないと実施をしないということですけれども、4名以下であっても必要な子どもについては、費用対効果等もあるのですけれども、もっと柔軟な対応すべきであると考えます。

3項目めの育成料の引き上げについても、一挙に4,000円から8,000円に引き上げるということについては激変緩和措置が必要であり、段階的に行うべきものであると考えます。

しかし、1項目めの午後7時までとする検討を今後とも行うこと、これについては、私も急激な変更、激変ということで、現在の5時から7時までの延長については、安全対策の問題や子どもへの負担について考えるべきであると思います。

そして、この事業が、女性の家庭と仕事の両立ということが本来の目的であるこの育成会事業であります。そこで働く指導員や補助員の仕事と家庭の両立についても考えたとき、子育て中の指導員や親等を介護している職員も多くありますので、午後7時までの延長については賛成ができません。

その後、労使で協議した結果、午後6時半に決定をいたしました。私は、これまでのいきさつからいっても、当面午後6時半の開設を続けるべきと思っております。

非常につらい決断ですが、1項目めのみ賛成できませんので、反対といたします。

続いて、請願第15号「沖縄戦」をめぐる教科書検定意見の撤回を求める請願について、賛成の討論をいたします。

本年3月の文部科学省により、2008年度から使用される高等学校教科書中、さきの大戦末期、沖縄戦における集団自決の記述について、5社7冊の日本史教科書で、日本軍による命令、強制、誘導等の表現を削除、修正させました。これに対し、沖縄県議会を初め沖縄県内の41全市町村の議会が、また、全国でも多数の県・市町村議会が教科書検定意見の撤回と集団自決に関する記述の回復を求める意見書を可決、提出しています。

また、9月29日、県外からも多くの参加があった超党派の沖縄県民大会には、主催者発表によれば、11万人もの参加者があり、高校生の意見表明や集団自決の証言後、検定意見の撤回と記述の回復を求める決議が採択されました。

戦時下において、洗脳とも言える皇民化教育により、島民がみずからの命だけでなく、家族・隣人をも手にかけざるを得なかった状況に追い込まれたことは、紛れもない事実であります。このことは、海外生活経験者の説得で集団登校され、だれ1人死ぬことなく敗戦を迎えた集落もあることから、集団自決は自発的行為というのは余りにも事実を軽視し、県民への侮辱と言わざるを得ません。

私たちは、何のために歴史を学ぶのか、しっかりと真実を検証し、未来へつなぐこと、恒久平和を希求し、沖縄戦で行われたような悲惨な戦争の過ちを再び起こさないためにも、今回き検定意見が速やかに撤回され、同記述の回復が速やかに行われるよう強く求めます。

よって、今回の文部科学省が行った沖縄戦における集団自決の記述について、検定意見の撤回と記述の回復を求める請願に賛同いたします。

以上、討論を終わります。

梶川 みさお

社会民主党を代表しまして、議案第141号から議案第145号、一括して賛成の立場で討論を行います。

今、市長から説明がありましたけれども、本来、市の職員の賃金の決まり方というのは、国家公務員の給料を、当初は民間企業100名以上の企業の平均を調査をして、4月1日にさかのぼって給料を決めるという人事院の勧告制度というのがありまして、宝塚市におきましても、人事院勧告を参考に引き上げ、引き下げをしてきた経過がございます。

最近になりまして、これが100名以上から50名以上の企業の調査対象になりまして、その点でも全体の賃金が下がってきております。

これまで、宝塚市の職員は8年間、ずっとマイナスの勧告が出されて、給料が8年間下がってきました。きわめつけは、昨年4月に全体で4.8%の給料が下げられまして、そのかわりに調整手当というものが地域手当というものに変わりまして、東京都などは18%、宝塚市は調整手当10%のところが12%に引き上げられたんですけれども、現在、行革の計画ということで10%のままに留まっております。

今回、9年ぶりに全体で0.15%、本当にわずかな率ですけれども引き上げがありまして、その内容は扶養手当、勤勉手当、そして若年層の賃金がわずかに上がったということです。

一方で、高卒者、短大卒者の初任給については阪神間でトップということで今回、引き下げの提案が出されて、労働組合と協議がございました。

ここで初任給の話、先ほどから出ておりますけれども、宝塚市の給与体系は、初任給は高いんですけれども、逆に組合員で退職をする、60歳の時点で比較しますと、阪神間で6番目で、一番トップの西宮市と比べたら、60歳の時点で4万円の差がございます。宝塚市の方が4万円低いという状況であります。

私は、初任給を下げるのでしたら、逆に60歳のところを引き上げて、賃金の体系が違いますから、初任給だけ下げるということについては、私は反対でございます。

しかし、今回、人事院の勧告で出された給与改定でありますし、労働組合も当局の提案を最終的には了解をしておりますので、私は労使で確認をしたことについて、公務員に対しても団結権と団体交渉権が憲法で保障されておりますので、この件については議会といえども労使自治に介入すべきではないと、労使の交渉事項を尊重すべきというその立場で、今回の給与改定議案の提案については賛成の立場で、討論を終わります。