議会リポート

2008年6月10日

梶川 みさお

社民党議員団の梶川みさおです。

それでは、通告に従いまして、4つの項目について質問いたします。

  1. 入札制度の改革について
    1. 一般競争入札の課題について

一般競争入札の課題についてでありますが、宝塚市が行う行財政改革に対して私は基本的に反対の立場でありますが、あえて改革としたのは、改革とは一体何なのか、きっちりと議論したいからであります。

入札制度の改革といいますと、価格競争をどんどん進めて落札率をできるだけ下げて、予定価格との差金をふやすことと考えられていますが、私はそのようには考えていません。そもそも予定価格とは何か、どのように算出されているのかを考えてみますと、その業務に係る人件費や材料費など、それを国や県の基準、歩掛かりとか建設物価といいますが、これをもとに算出されて決まると聞いています。例えば工事契約なら、技術者1日幾らで何人、ガードマン1日幾らで何人と計算していくのです。このように算出された予定価格と同額の契約が税金の無駄遣いと言われたら、一体この基準は何なのかと思います。できるだけ低い価格のほうが宝塚市にとってはいいでしょうが、基準よりも低い人件費等が当たり前のように定着してしまい、事業主は人件費を抑制することに躍起になり、ともすれば大事なことが無視される結果となり、今社会問題にもなっています格差の拡大にもつながってきます。私は、価格だけの競争をして、どんどん低い価格で入札される現状の制度に問題があると考えています。

そこで、お伺いします。

平成19年度の市の契約において、予定価格に対する平均落札率を教えてください。

また、価格だけの競争となっている今の一般競争入札に問題はないと思われますか、お聞かせください。

    1. 最低制限価格について

宝塚市財務規則第92条に、契約担当者は特に必要があると認めるときは、予定価格の10分の9から10分の6までの範囲内で最低制限価格を設けなければならないと記載されています。

そこで、お伺いします。

      1. ここでいいます必要があると認めるときとはどんなときですか
      2. 最低制限価格は何のために設けられているのですか
      3. この10分の9から10分の6の数字の根拠を教えてください
      4. 10分の6は低過ぎると思いますが、見直すべきではありませんか
    1. 総合評価入札制度について

この制度は、1999年2月の地方自治法施行令の改正で導入されました。価格以外の要素を考慮しつつ、自治体にとって総合的な観点から最も有利なものを評価し選択するというものです。昨年の6月議会でも総合評価入札制度の導入について私は質問しましたが、小中部長は「研究を重ねた上で、段階的に導入できるように十分検討を進めていきたいと考えているところでございます」と答弁されています。

そこで、お伺いします。

この1年間でどのように検討されたのか、教えてください。

それと、国土交通省から地方公共団体向け総合評価実施マニュアルが平成19年3月に出されています。これは私が考えている総合評価の考えとは違い、価格評価と技術的能力評価だけで、その他の評価が抜けているので不十分ですが、お伺いします。このマニュアルを受け取ってからどのように対応しようとしているのか、教えてください。

    1. 入札・契約制度調査研究会の役割について

平成15年9月に現監査委員の村野助役の答弁で、「総合評価入札方式は、価格その他の条件が当該普通地方公共団体にとって最も有利なものをもって申し込みをしたものを落札者とする方式でございます。総合評価入札方式を導入するには、適用業務の範囲の要件、また学識経験者の意見聴取など検討すべき点もまだあるということで、入札・契約制度調査研究会で今後検討してまいりたいと考えております」と答弁されております。

そこで、お伺いします。

      1. この入札・契約制度調査研究会のメンバー構成を教えてください
      2. この研究会の設置目的、役割を教えてください
    1. 公正で専門的な第三者委員会の設置について

総合評価入札制度で必要なことは、自治体にとって最も有利なものは何かを決めることです。それは社会的価値を含めた宝塚市の重要な政策を何にするかを定めなければなりません。大変抽象的ではありますが、重要な問題です。現在の職員体制のままでできるものではありません。総合評価入札制度の立ち上げを専門に検討する組織が必要だと思うのですが、お伺いします。この第三者委員会を設置すべきと考えますが、いかがですか。

  1. UR都市機構仁川団地の建て替え事業計画について
    1. 工事車両の進入路問題に対する宝塚市のかかわり方について

仁川団地の建て替え事業等は、田中議員からも質問され、多くの議員から質問されてますので、事業の詳細は省きますが、昨年10月10日に工事用車両の進入路となる蔵人自治会への説明会がありました。御存じのように、仁川団地からの大型車の通行ルートは、阪急電車の踏切の関係で、仁川台から谷口町と鹿塩の間を抜ける道しかない状況です。谷口町や大成町の住民は、工事車両の通行による振動や騒音、排気ガスなどの影響が大き過ぎると、機構の計画案に反対する意見が続出しました。そして、ことしの5月7日、2回目の説明会があり、私も出席をいたしました。このときに仁川台から鹿塩の熊野神社ルートを追加して分散する案が示され、また解体工事のがらの搬出を2トン車に限定したり、建築工事で大成町の中を通る車両の台数を1日150台から100台に減らす案が示されました。しかし、蔵人自治会の住民は、平成15年12月に実施された仁川小学校の改修工事の際も振動や騒音に悩まされましたが、公共事業、学校の問題ということで我慢をされました。しかし、今回は我慢できないということであります。

そこで、お伺いします。

このような状況を何とかするためにも、宝塚市が何らかの行動をとるべきだと思いますが、考えをお聞かせください。

    1. 競馬場高丸線の進捗状況について

蔵人自治会の住民は、競馬場高丸線が完成するまで工事を進めないでほしいと主張しています。説明会で機構側は、宝塚市はお金がないそうでなかなか進まないと言っていました。

そこで、お伺いします。

この競馬場高丸線の進捗と今後のスケジュールをお聞かせください。

  1. 教育行政について
    1. 学校のエコ対策について

北海道の洞爺湖サミットの最重要テーマであるエコ、地球の気温上昇で生態系が大きく変化し、私たちは深刻な問題を抱えています。その原因は人間の文明にほかならないと思います。炭素税の導入も議論されていますが、世界的なエコ対策が喫緊の課題であります。学校においても、エコ対策を進めていかなければならないと考えますが、市の状況についてお伺いします。

      1. 各幼・小・中のエアコンの整備状況を教えてください
      2. 各学校の省エネ対策をどのようにされているか、教えてください

また、今後の対策として、菊川議員からも紹介されましたが、尼崎市役所の庁舎にアサガオを壁面にはわせて直射日光を遮る壁面緑化に取り組んでおり、これで最高6度が違うということを新聞で報道されています。

そこで、今後学校等で屋上緑化、壁面緑化、遮光、遮熱、高効率照明、高効率冷暖房システムなど、どのように取り組んでいかれるつもりか、お聞かせください。

    1. 不登校対策について

情報のあふれる現代、大人も子どももうまく人間関係を構築できないことや心を病む人が非常にふえています。また、近年、いじめによる子どもの自殺事件も多発しています。あわせて、不登校児の増加傾向も社会問題になっていますが、本市においても小・中学校での不登校児がふえていると思います。

そこで、お伺いします。

宝塚市の不登校児はどれぐらいいるのか、教えてください。

また、その原因の分析はされているのですか。

適応教室、パルふれんど、別室登校の利用状況について教えてください。

また、今後の対策についてお聞かせください。

  1. 宝塚市の農業振興について

昨日、たぶち議員からも質問があり、時間をかけて議論されましたので、答弁は簡潔にお願いいたします。

先進国に住む人はほんの20%です。たった2割の人で世界の食料の7割を食べ、また捨てています。残りの3割の食料で世界の人口の8割を賄っている現実があります。しかも、日本は61%を輸入に頼って、そのうち30%は中国から輸入しています。中国の農薬入り冷凍ギョーザ事件から、中国産の農産物の輸入をやめようという声が大きく上がっています。しかし、そうなれば、近大農学部の米虫教授の説によりますと、日本人1,300万人が餓死するとのことです。また、潔癖性である日本人は、近い将来確実に訪れる食料危機に際しては、生産国から見向きもされなくなるであろうと警告されています。

宝塚市の第4次総合計画後期基本計画の農業の振興には、消費者の食の安全への関心や健康志向が高まり、安全で新鮮な農産物は一層の需要が見込まれます。北部地域では大半が第2種兼業農家で、生産性が低く、農業経営基盤の強化や経験豊かな中高年層の技術の活用を進める必要があると書かれています。今も述べましたが、予想される世界情勢とは余りにもかけ離れ、危機感が感じられません。また、昨日中奥農業委員会の会長が答弁された平成27年に政府は自給率45%の目標を掲げているということもお聞きしました。

農業政策は1年や2年で答えが出ず、10年の長いスパンで考えなければならないものです。もっと詳細で具体的な計画を早期に作成し、危機感を持って取り組むべきです。そのためにも、農政課の体制を整備し、農業学校出身等の専門職を配置するなど、施策の充実を図るべきと考えます。

    1. 流通販売システムの現状と問題点

今、生産者のほとんどがJAに出荷していると思います。その出荷の率、何%ですか。そのほか、直接卸売市場に出したり、個人や小売店に出している方がどれぐらいありますか。

また、JAが引き取る農産物の規格品以外はどうされているのですか。

2番目、休耕地の現状と対策については、昨日たぶち議員の答弁でありましたので、省略します。

    1. 農業従事者の育成について

昨年作成された都市近郊地域における農業振興のあり方に関する調査研究の中でも紹介されている横浜市、町田市や近隣の箕面市などは、NPO法人と市民が農家と支援ボランティアをつなぐ、いわゆる援農育成に助成金を出すなどの取り組みを行っています。宝塚市はどうなっているのですか。

この援農支援も含め、大量退職者がある団塊の世代をターゲットに、農業に取り組んでもらえるメニューなどは考えられないですか、お伺いします。

これで1次質問を終わります。

阪上善秀 市長

梶川議員の御質問に順次お答えをしてまいります。

まず、入札制度の改革についてでありますが、一般競争入札の課題につきましては、平成19年度における建設工事の平均落札率は、予定価格1億円以上の場合、入札件数3件で77.6%、1億円未満の場合、入札件数103件で83.8%となっております。

また、市内業者が落札した割合は、1億円以上が1件で33.3%、1億円未満が98件で95.1%となっており、市内業者の受注は約94%を占めております。

なお、市外業者の受注7件のうち4件は、市内に営業所を持つ準市内業者であり、純粋に市外業者の受注は3件のみとなっております。

このほか、建設工事に伴うコンサルタント業務につきましては、平均落札率は予定価格500万円以上の場合、入札件数4件で79.6%、500万円未満の場合、入札件数31件で83.2%となっております。

また、市内業者が落札した割合は、500万円以上が1件で25%、500万円未満が4件で12.9%となっており、市内業者の受注率は約14.3%となっております。これは市内のコンサル事業者が少数であるため、受注量も少なくなっているものであります。

以上のとおり、市発注の契約案件につきましては、競争性の確保をしつつ、市内事業者の受注機会を考慮した入札等を実施いたしております。

次に、最低制限価格についてでありますが、最低制限価格は、地方自治法第234条第3項において、契約は最低の価格をもって入札した者を契約の相手方とするとした原則の例外として、同項のただし書きに基づき政令で定められており、地方自治法施行令第167条の10第2項及び第167条の13の規定により、競争入札の場合に限り「工事又は製造その他について請負の契約について定めることができる」とされております。

このため、物品の購入契約や随意契約については、最低制限価格を定めることはできないものであります。

本市におきましては、この法令の定めのもと、市財務規則により、特に必要があると認めるときに最低制限価格を定めることとし、工事請負契約並びに清掃及び植木剪定の業務請負契約について、競争入札に付す場合は最低制限価格を設けることとしております。

また、市財務規則では、予定価格の10分の6から10分の9の間で最低制限価格を定めるとしておりますが、率につきましては、他の自治体においても本市と同じか、下限を3分の2としているところが多く見受けられ、最低制限価格はこの規定の範囲内で過去の契約状況を参考にする方法、一定の計算式を用いる方法、抽せんで率を決める方法、市場連動型として平均入札額を用いる方法により定めております。

本市におきましては、工事の場合、予定価格の約70〜75%になっており、過去の契約状況から見ても適正であると考えております。

次に、総合評価入札制度についてでありますが、平成11年度に国において試行開始されるとともに、地方自治体においても総合評価方式が導入できるよう地方自治法施行令が改正されております。

さらに、平成17年4月から公共工事の品質確保に関する法律、いわゆる品確法が施行され、制度の拡充がなされました。同制度の基本的な目的は、公共事業の品質確保とされており、品確法制定後、制度導入、実施を促すため、機会あるごとに説明会が行われ、本市もそれに参画し、「総合評価方式使いこなしマニュアル」も受領しております。

阪神間では、神戸市、西宮市、芦屋市において高額工事案件の一部が試行導入されている状況であり、県内全体でも3割程度の実施であると聞いております。

このように導入が進んでいないのは、価格以外の要素を含め落札者を決めるため、条件設定によっては恣意的な入札となるおそれがあることから、特定の業者に対する随意契約と同じ効果を持つ危険性があること、また手続が多くなることから、契約手続が長期化し、特に低価格入札調査を行った場合は審査に1ヵ月程度かかる場合もあり、調達に要する時間と経費が増加するためであります。

このような理由から、本市を含め多数の自治体においては、従来どおり客観的な尺度とされる価格による落札者の決定を行っているところであります。

なお、本市におきましては、客観的要素として利用でき、品確法の趣旨にもかなうよう、工事成績の活用について、現在その成績評定のあり方について庁内関係部局において検討中であり、総合評価入札制度につきましては、引き続き検討してまいります。

次に、入札・契約制度調査研究会の役割についてでありますが、入札・契約制度の透明性及び公平性をより一層確保するため、総務室長を委員長に室長クラス6人の構成で入札・契約制度について調査研究をするものであります。

平成19年度の研究会におきましては、予定価格等についてと入札方式についての研究報告を10月に行いました。

次に、公正で専門的な第三者委員会の設置についてでありますが、入札・契約制度について検討、研究する場としては、業者選定委員会を初め入札・契約制度調査研究会や事務改善研究会を設けております。また、弁護士や大学教授で構成する宝塚市入札監視委員会を設け、第三者の立場からの視点を入れた入札・契約制度の適正な運用をすることとしております。

このような仕組みとしていることから、総合評価入札方式の導入に向けた第三者委員会の設置までは考えておりません。

次に、UR都市再生機構仁川団地の建て替え事業計画についてのうち、工事車両の進入路問題に対する市のかかわり方についてでありますが、都市再生機構が当該建て替え事業を行うに当たりましては、仁川団地の全体敷地及び周辺地域において良好なまちづくりが進められるよう、本年3月に同機構と市で基本協定書を締結しております。

基本協定では、周辺住民への対応として、同機構は既存建物の解体と新築工事の施工に際しては周辺住民と十分な調整を行い、工事車両の通行問題など周辺への影響について検討し、適切に対応することとしておりますので、この内容を前提として、同機構は周辺住民と協議していくこととなります。

次に、工事車両の通行につきましては、都市再生機構からは、新たな通行ルートにより工事車両の分散を図っていきたいと報告を受けております。

今後も、同機構に対し、近隣住民の理解が得られる十分な協議を行うよう指導してまいります。

次に、開発まちづくり条例の手続につきましては、現在、都市再生機構は開発まちづくり条例に基づく特定開発事業計画報告書の提出に向けて、引き続き開発構想届に対する要望書への回答、工事車両の通行等の地元説明を行っている段階であります。

今後とも、同機構に対し、地元と十分な協議を行い、同条例を遵守するよう指導してまいります。

次に、競馬場高丸線の進捗状況についてでありますが、都市計画道路競馬場高丸線は、阪急今津線による仁川地域の分断解消を図る道路として昭和32年に都市計画決定しており、現在、都市再生機構により仁川団地の建て替えが計画される中、仁川地域の健全な市街地環境の形成と保全の観点から、早期に事業化するべき路線と考えております。

事業化に当たりましては、まず道路幅員、線形等、都市計画変更の見直しが必要なことから、都市計画変更の準備作業として現況測量と予備設計の作業を行っております。

ことしの夏期を目途に、計画変更案についての地元説明を行い、平成21年度には都市計画変更を行い、その後事業化を目指したいと考えております。

次に、宝塚市の農業振興策についてでありますが、流通販売システムの現況と問題点につきましては、今般中国産冷凍食品の農薬混入事件等、さまざまな食品に関する事件が発生し、食品に対する安全・安心を求める声は以前にも増して高まっており、生産者の顔の見える西谷産の農産物が高く評価されております。

西谷地域では、主に水稲、野菜、イチゴ等を中心に生産が行われており、その農産物は一般的にはJA兵庫六甲を通して各量販店へ出荷されております。平成19年産の米の出荷数は約111トンであり、野菜の販売金額につきましては、西谷夢市場や量販店、朝市を含めて約1億2,700万円を超えております。また、これらの出荷農家数は116農家となっております。

宝塚西谷夢市場につきましては、JA兵庫六甲が指定管理者として管理運営しておりますが、現在、86農家団体が出荷しており、売り上げにつきましては、平成18年度は約5,900万円、平成19年度は約6,500万円と着実に伸ばしております。その他、朝市や秋の収穫祭においても、地元農産物の販売が行われております。

しかしながら、人気農産物の売れ行きが好調である反面、生産者の高齢化や後継者不足等により、生産量不足等の問題も発生しております。

農産物の高品位化や生産量の拡大のため、担い手への支援をすることや農業従業者に対する研修活動を実施すること等、県農業改良普及センターやJA兵庫六甲と連携を図りながら改善に努めてまいります。

次に、休耕地の現状と対策についてでありますが、西谷地域の休耕地は全体農地421ヘクタールのうち約1.4ヘクタール、全体の約0.3%となっております。

本市の農地利用率は、都市近郊農業という立地面や、その資産的価値も高いということから、全国的に見ても高水準で農地利用が図られており、休耕地は減少傾向にあります。

しかしながら、農地は国民に対する食料の安定供給にとって重要な基盤でありますので、休耕地の対策につきましては、たぶち議員に答弁いたしましたとおり、本年度、国、県と連携を図りながら休耕田の全筆調査を行い、その調査結果を踏まえ、休耕地の営農再開や保全管理、景観形成作物への転換等、農地の利用増進を推進いたしてまいります。

次に、農業従事者の育成についてでありますが、国は平成17年3月に「新たな食料・農業・農村基本計画」を閣議決定し、今まで全農家を対象とした広範な農業施策から大規模農家を中心とした施策への転換を図ることとしております。

本市においても現在、国の基準とは異なりますが、大規模農家と言われる認定農業者は23農家団体となっており、今後とも認定農業者を目指す農業従事者を含めて育成、支援を図ってまいりたいと考えております。

そのため、今年度より、兵庫県担い手育成総合支援協議会が推進する集落営農活性化塾開設事業を活用し、認定農業者や地域農業従事者を中心とした研修会の開催、都市近郊農業や観光農園等を推進する先進市との視察交流等を実施する予定であります。

今後も、県農業改良普及センター、JA兵庫六甲と連携を図りながら、認定農業者、地域農業従業者等の育成に努めてまいります。

教育に関する御質問につきましては、教育長から答弁をいたさせます。

岩井宏 教育長

梶川議員の教育に関する御質問にお答えします。

教育行政についてのうち、まず学校のエコ対策についてでありますが、本市では、長尾小学校校舎改築工事において、屋上緑化、太陽光発電と風力発電装置の設置、高効率型照明器具と省エネルギー機器の採用、吹き抜けを利用した自然換気システムの採用、使用する教室だけ空調運転ができる個別空調の採用、節水型トイレの設置や散水用の雨水利用システムの採用など、エコ対策に取り組んでまいりました。

また、校舎等の老朽化に伴う大規模改修工事におきましても、高効率型照明器具への交換、節水型トイレや人感センサーの手洗いへの改修など、積極的にエコ対策に取り組んできたところでありますが、屋上緑化につきましては、既存校舎の構造や屋上防水の状態、また設備機器の設置状況から、整備には至っておりません。

一方、学習環境の向上や空調設備設置校との格差解消のため、小・中学校冷房化事業によりまして空調設備は全校に配置しておりますが、そのため学校の電気やガスエネルギー使用量が大幅に増加しており、さらなる省エネルギーに向けた取り組みが必要となっております。

今後のエコ対策としましては、高効率型照明器具や節水型トイレの未整備校の改修並びに全館空調校の個別空調への切りかえを順次図るとともに、省エネルギー対策は学校全体で協力して取り組むことが重要であると認識しております。

市教育委員会としましては、環境に優しく学びやすい環境づくりに取り組むように、また日々学校生活においてエネルギーを無駄にしていないかどうかを点検するために、空調機器運転マニュアルを学校に配付し、エネルギー消費の削減に努めておりますが、一層の削減に向け取り組んでまいります。

なお、緑のカーテンにつきましては、菊川議員に答弁しましたとおり、設置につきましては、今後学校と協議を行ってまいりたいと考えております。

次に、不登校対策についてでありますが、平成19年度末において、年間30日以上の長期欠席者数のうち不登校を理由とする者は、小学校で34名、中学校で146名、出現率が小学校は0.3%、中学校で2.9%となっており、特に中学校で高い数字となっております。

不登校となったきっかけを見ますと、本人の不安感、友人関係をめぐる問題がその多くを占めております。

4月末現在での調査結果となりますが、不登校を理由に1ヵ月に7日以上の欠席者数は、小学校で6名、中学校で25名となっております。

幼稚園では、不登校による長期欠席園児は現在おりません。

今年度の別室登校や適応教室、パルふれんどの利用状況につきましては、5月末現在、別室や保健室で学習している児童・生徒は、小学生が3名、中学生が23名となっております。また、適応教室に入級している中学生は21名となっております。

不登校児童・生徒の中には、いわゆる引きこもり傾向の子どももおり、パルふれんどが定期的に家庭訪問して、社会とのつながりをつくるよう努めております。

パルふれんどは、過去に引きこもり傾向にあった子どもや中学校を卒業した生徒たちにも引き続き訪問しております。

次に、兄弟姉妹の影響についてでありますが、一概には言えませんが、小学生の場合影響を受けやすいように思われます。

今後の対策につきましては、これまでも民間の適応教室やフリースクールへの出席を在籍校での出席扱いとするなど取り組んできたところでありますが、今後ともさらに連携を深めるとともに、早期発見、早期対応に努め、その予防に取り組んでまいります。

梶川 みさお

ちょっと予想していた時間より大分過ぎてしまいまして、急いで質問したいと思います。

まず、入札制度なんですけども、ちょっとその前にヒアリングで市内業者というのを聞いてたんですけど、先ほど私の1次質問で漏れてまして、答弁ありがとうございました。

一般競争入札の課題なんですけど、地方自治法234条で原則一般競争入札というふうに規定をされているのはよくわかっているんですけど、その反面、最近価格競争がどんどん激しくなって、これがそこで働いている労働者にとっては物すごう過酷な状態だということを、やっぱりこれは市の担当者は、担当部長、管理者はわかってもらわないと、どんどんどんどん競争が激しくなって、実際最低賃金まで下がる、それを切るかどうかは別として最賃自体が物すごう低いですからね。だから、そこで、例えば入札するたびに契約金額が下がってる。市役所の庁舎の管理の委託でも、どんどん契約するごとに、最近は5年に1回、この間5年に1回になりましたけど、以前は毎年入札に、昔は随契のときもありましたけど、入札するたびにどんどん人件費が下がってるというそんな状況があるんでね。法律どおりやってますとか、そういうことではなしに、特に中小零細企業なんかは大変厳しい状況になっております。市内業者についても、やっぱり大きな市外の、先ほどの話でも1億円を超える分についてはほとんど市外の業者やし、それは規模にもよりますけどね。市はどんどん下げていって、大きな市外の業者が、やっぱり下げても何とかいけるから、どんどん下げてきて、市内業者がもうそれで契約できないというような状況がね。契約とろうと思うたら、もう赤字覚悟でやらないかんというような状況なんですけども。そのあたりについてちょっと、どうお考えか、もう1回お聞かせ願えますか。

山下稔 副市長

業務委託に対します、あるいは工事請負に対します人件費の関係でございますが、従来から、さきの市長答弁にございましたように、地方自治法の改正によりまして最低制限価格を設けるようにいたしました。その中で、17年度からは清掃とか除草、植木等の部分についても、請負契約については最低制限価格を設けるように改善を図ってきております。これにつきましては、その設計金額の中で人件費の占める割合が非常に大きいということで、御指摘のように落札率が相当低くなってきている。これは明らかに人件費に大きな影響を及ぼしてきているんじゃないかなというふうに推測をされますので、改善を図ってきたところでございます。

今後とも、そういうことがありませんよう、それぞれの平均落札率を注視いたしまして、必要なものにつきまして見直す必要があるのではないか、設計そのものを見直す必要があるかもわかりませんし、あるいは最低制限価格等を新たに追加して設定をいたしまして、ダンピング受注を防ぐという、そういうことも必要かと思いますので、引き続き拡大の方向では考えてまいりたいと、最低制限価格を設定する方向で拡大の方向で考えてまいりたいというふうには思っております。

梶川 みさお

時間がないので、3番目の総合評価入札制度についてちょっと移ります。

自治体の入札改革を研究されています法政大学の武藤教授がこんな本を出してるんですけど、私この間研修行って、買ってちょっと読んで参考にしていますけど、そこに総合評価型入札のメリットということがわかりやすく書いてあったので、ちょっと読んで紹介させてもらいます。

購入する商品を価格のみで判断することがいかに不自然かということは、私たちの日常生活での買い物行動を思い起こしてみてもわかることである。ふだん買い物をするとき、私たちはとにかくほかの商品より1円でも安い商品ばかりを買おうとするだろうか。価格はもちろん非常に重要な要素だが、それ以外の価値、例えば耐久性や使いやすさ、デザインのよさといった点にも目を向け、複数の価値を総合的に判断して商品を選んでいるのではないだろうか。そして、その結果、必ずしも最安値の商品を選ぶとは限らない。たとえ高くてもその商品が自分の生活に必要な価値を備えていると思えば、私たちはその商品を購入するはずである。こうした考え方を入札に取り入れたものが総合評価入札である、そのように解説してまして、非常にわかりやすかったんでちょっと読みました。

それからもう1つ、地方自治法施行令第167条の10の2、先ほど市長から言われましたが、普通地方公共団体の長が総合評価入札制度を行おうとするときは、あらかじめ価格その他の条件が当該地方公共団体にとって最も有利なものを決定するための基準を定めなければならない。これを武藤教授は落札者決定基準と言っております。

環境や福祉、男女共同参画、公正労働という社会的価値は、宝塚の総合計画にも掲げられています。これらを盛り込んだ落札者決定基準を作成しないといけないと思います。

具体的に言いますと、大阪府が実際にやってました、価格評価を50ポイントと計算して、残りの50ポイントを先ほど言いました福祉の評価、この中には障害者雇用率、母子家庭雇用率、それから環境評価、この中にはISOの取得とかCO2の削減実績など、男女共同参画の推進状況の評価とか、公正労働評価、この中には従業員に生活できる賃金を支払っているかとか、社会保険や福利厚生制度が充実しているか、それに国交省が言っています技術的評価とか、最後に、さっき言い忘れた市内業者にも加算をするということで、これらを総合的に採点する、考える第三者委員会ですね。これは先ほどはつくる考えはないと言われましたが、ちょっとお聞きしますけども、さっき言うてました研究会、入札・契約制度調査研究会でやっていくと。それとか、業者選定委員会とかでやっていくと言われましたが、このメンバーですね、入札・契約制度調査研究会のメンバーなんですけど、総務の室長、行革担当室長でね、経費の削減ばっかり考えている担当者がね、今私が言うてるような総合評価入札制度が本当にできると思っておられるんか、ちょっと聞かせてください。

山下稔 副市長

総合評価の入札制度の御指摘でございますけれども、従来の価格の安さだけではなく、そのほかのポイントも総合的に加味いたしまして決定する仕組みということでは、新たな入札制度の一つとは考えられますが、実際には、さきに市長答弁でもさせていただきましたが、手続が煩雑であること、あるいは発生コストが、事務コストが増大すること、それから価格以外の要件を数値化をする場合には恣意的な要素が持ち込まれる可能性があるというような片方でのデメリットがございます。御指摘のように、この入札制度を利用いたしまして、他のそれぞれの施策を推進しようとする御指摘ではございますけれども、これらにつきましてはやはり各それぞれの担当部局で取り組むべき課題ではないかなと。現在の地方公共団体におけます入札制度の目的といいますのは、やはり公金の支出を最も効率よくすることが必要であるというふうに考えております。

なお、先ほど御説明いたしましたように、評価項目について恣意的ではなく、どれだけ客観的に厳選して数値化をするかということが非常に大きな問題となっておりますので、国土交通省におきましても、現在これを非常に問題といたしまして、今年度にマニュアルづくりに関する研究会をまた設置をいたしまして検討、取り組んでいただいておるところでございます。それらの研究会の報告を受けまして、あるいは他市の進みぐあい、あるいは課題等も検討しながら、まずは担当部局、庁内で検討を加えていく必要があろうかと考えております。

したがいまして、御指摘の第三者委員会につきましては、さきに市長答弁をさせていただきましたが、現時点ではまだ内部での研究、検討の段階ではないかなと考えておりまして、第三者委員会の設置のところまでは考えておりません。

梶川 みさお

だから、平成15年9月に村野助役が言われて、5年たってるんですよ。だから、庁内の研究会では無理ですわ。担当部局というのはどこか知りませんけど、これはやっぱり市民とか専門家をちゃんと入れて、本当に市が目指す政策を入札評価に加えていくんかどうか考えるときに、価格しか考えてない担当者が、総務室長やら行革担当の室長はとにかく安う上げるためにどないしたらええかと、そればっかり考えてる人が、そんなもん5年前からそんな人が研究したって実行はできませんから、私はやっぱりちゃんと担当職員を配置をして、専門委員会立ち上げるための担当職員を、だから今の人数でなしに、さらに加えて、担当する職員をちゃんと配置して、やっぱり市民も専門家も公募して真剣に立ち上げる時期に来てると思うんですけど、もう一回ちょっと最後、これ答弁をお願いします。

山下稔 副市長

今日の入札制度におきましては、落札率の低下を求めているものではありませんで、公正で公平な競争の環境のもとに市として最も優位な契約を図ってまいりたいということが入札・契約制度のあり方ではないかなと考えております。

それから、それに付随して、御指摘のあります、例えば労働者の産業政策だとか、福祉のことだとか、そういう面につきましては、一時的にはそれぞれの各担当部局でもって取り組むのが適切ではないかなということを答弁をさせていただいております。

それから、総合評価制度の、現在はそういうこともあって、恣意的にならないようにそういうポイントも加算できないかなということで検討いたしておりますが、その担当部といたしましては総務部の契約課の方で引き続き検討を加えているというのが現状でございます。

梶川 みさお

あと、最後まとめのとこで言いますけど。

次に、仁川団地の建て替えの件なんですけど、3月27日に宝塚市と機構との間で協定書が締結されています。第1条に、本協定は仁川団地の全体敷地約9.94ヘクタール及び周辺地域において、良好な住環境を備えたまちづくりを推進することを目的とすると。第2項に、市及び機構は、第1項に定める目的の達成を目指して互いに協力するものとする。だから、お互いにこの仁川団地の建て替えと地域の環境整備ですね、これを協力して行うというふうに協定書が結ばれました。

先ほど市長の1回目の答弁で、機構側に指導していきたい、そのように言われておりますけども、私はそれではあかんと思うんです。この間の5月7日の説明会でも、宝塚市も同席してほしいというような住民の声がありました。基本的には、機構側の責任は重いというか、考え方の甘さがあったと思うんですけどね。近隣の工事車両の通行について、了解もらわん前に仁川団地の人の移転をしてしまったことね。これが結局仁川団地の方が今仮移転されてますから、早いこと、言うたら工事進めてほしいと思ってると思うんですけど、この工事がおくれている原因が蔵人自治会の住民のせいやというふうに思われているというようなことをちょっと機構の方からも聞いたんですけど。逆に、今度蔵人自治会の方は、以前に競馬場高丸線つくるときに仁川団地の人が反対をしたということをね、その結果これおくれとんのやというふうに、お互いに近隣の住民同士が物すごう関係が悪くなってきてるんです。

こんな状況で、先ほど市長が機構側に指導していくという、そういう態度では解決しないと思うんですけど。やっぱりちゃんと7日に提案した工事契約よりもさらに緩和された内容をですね、どんな方法ないかというふうにやっぱり研究、検討を市が積極的にやることではないかと思うんですけど。住民が納得してもえるような何か方策を、もう機構だけに任すんやなしに、お互いに協力していくということですから、そのあたりもう一回、再度ちょっと答弁をお願いします。

秋山守 都市整備担当部長

私のほうから少しお答えさせていただきます。

仁川団地の開発につきましては、現在条例手続のもとに開発構想が届け出されたところでございまして、この手続の中で住民の皆様から約140件を超えるようなたくさんの要望が提出されているということは市のほうも十分承知しているところでございます。

現在、事業主である機構がその対応につきましていろいろと皆様方に説明を行われているというふうな状況でございます。基本的にはやはり事業主である機構の責任というのが非常に大きいわけですが、今後、先ほど市長答弁でも申し上げたように、機構からは特定開発事業の報告書が提出されますので、その内容は当然皆様方との協議の内容とかというふうな具体的な内容が入ってきます。その段階で、宝塚市としましても、内容を十分踏まえまして、その調整につきましてかかわってまいりたいというふうに考えております。

梶川 みさお

もう1回聞きますけど、市が協力するというのをね、私は単に民間業者と市の協定ではないと思ってるんですけど、市がやっぱり地元へ入って住民の意見を聞くということは考えてないんでしょうか、お願いします。

秋山守 都市整備担当部長

今回のまず一番テーマになっているのが工事車両の進入形態ということになりますので、市の道路の規格の中で、今おっしゃってるように、小林センターの横を通っていく平面通行できる区間というのが非常に大きな状況になるわけですが、今回もそこを中心とするんじゃなくて、いろんなルートの中でそれぞれ住民の皆様方が負担していただくような内容が協力できるんであれば、機構としてそのルートを整理していきたいということになりますので、その段階で市のほうが構造規格でこの道が適切ですというような形のものは非常に難しいというふうな判断をしております。

したがいまして、皆様方がそれぞれの生活をする利便の中で、いろいろと協力できるところを協力していただくのが最適なルートではないかというふうに考えております。

梶川 みさお

ちょっと私も市の職員でおりましたから、市が行って何ができるんかなと思いますけどね。やっぱりもうここまで来たら、機構はお手上げみたいな状態で、これほんまどないなるかわからへんし、市が今言われたようなことでずっと突っ張っとったら、私いつまでたっても解決せえへんと思いますんで、もうちょっと何か考えてほしいと思います。これ要請しておきます。

それと、競馬場高丸線なんですけど、この道ができたら、要はあったらこの問題は解決してるんですけど。先ほどの事業計画聞きましたけど、もっと早くできる方法というか、そういう検討はされないんでしょうか。できないんでしょうか。

土橋壽雄 建設部長

市長が御答弁申しましたように、いずれにしましても昭和32年に都市計画決定している路線でございまして、まずこの都市計画、現在の道路構造令もしくは現在の社会情勢等に合わせた内容に変更するという、これが当面のまず目標でございます。この変更に当たりましても、実は地元でも随分御意見をいただいておりますので、現在はこの変更に向けて鋭意努力していきたいというのが当面の目標というふうに御理解いただきたいと思います。

梶川 みさお

なかなかすぐに一遍にできるようなもんではありませんけど、できるだけ早急にね。事業計画認可されてから、これから始まるんでしょうけど、できるだけ早くできるように努力してください。

次、教育の問題ですけども、先ほど教育長からの答弁で大体、2次質で言おうかなと思うたやつももうほとんど言うてもらったんであれなんですが。

実は、ある保護者から、水泳の授業のときに、これは全館一斉の学校なんですけど、教室入ったらめちゃめちゃクーラーきいて寒い、隣の部屋は普通の授業してるからクーラー切られへん。だから、必ずプールのときは上着を親が持たせるんです。でないと、風邪引いて、たまに忘れた子どもは風邪引いてしまう。こんな状態が問題やなということをちょっと言われまして。例えば、やっぱり教室の向き、南向きの教室やったら冬でも温かいし、夏でも逆になりますから、全館一斉が今どれぐらいあって、個別ぐらいが今どれぐらいあって、今後それを順次変えていくんかどうか。さっき言われたかどうか知りませんが、もう1回教えてもらえます。

徳田逸男 管理部長

全館空調か個別空調かということで、現在全館空調を行っている学校の数でございますが、小学校24校中4校が全館空調でございます。中学校12校中4校と特別支援学校1校が全館空調になっております。

全館空調から個別空調への切りかえにつきましては、老朽更新時期でありますおおむね20年を経過した段階で、それぞれの空調機の老朽度合いを勘案しながら、切りかえを今後ともやっていきたいというふうに考えております。

本年度につきましても、高司中学校の校舎で全館空調から個別空調に切りかえを行っていくことといたしておりますので、今後につきましても、状況を見ながら全館空調から個別空調に切りかえを進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

梶川 みさお

それと、仁川小学校と長尾小学校の屋上緑化、これの効果ですね、どれぐらい温度が下がる効果があったのかというのは把握されているんでしょうか。

徳田逸男 管理部長

屋上緑化の効果についてでございますが、屋上緑化につきましては、議員のほうからお話がありましたように、これまで仁川小学校の校舎の改築工事あるいは長尾小学校の校舎改築工事におきまして、それぞれ整備を行っております。その効果につきましては、例えば夏場は屋上面の温度を下げて、屋上直下の室温の上昇を抑えることによって、冷房運転に伴いますエネルギーの使用量を削減するということでございます。

しかしながら、教育委員会では、屋上緑化による温度の調査までは現在のところ行っておりませんので、具体的な効果というのは測定をいたしておりませんけれども、兵庫県立の生活化学研究所が調査した効果について御紹介をさせていただきますと、夏場で緑化した場合の表面温度が37度以下であったことに対し、コンクリートの表面温度では45度以上ということですので、その差が8度以上あった。あるいは、天井内のコンクリートの表面で温度差は最大で2.6度、調査した3日間では平均0.9度であったということでございますので、一定の効果が測定されておる状況でございます。

梶川 みさお

効果があるということがわかりました。

それから、これも同じような保護者からの話なんですけど、学校のカーテンが、カーテンもごっついこれはエコ対策になるんですけど、予算がないから、破れたままほったらかしにされているという学校がありまして、ほんでそれを保護者が、これ何とかならないんですかと言うたら、いや、予算がないねんと。先ほどいろいろ教育長答弁されましたけど、やっぱりカーテン一つでも大分違いますんでね。ここらのあたり、カーテン破れたやつがぶら下がったままほったらかしという、その辺の状況については把握されてんのか、ほんでどないされるんか、ちょっと聞かせてください。

徳田逸男 管理部長

カーテンの活用ということで、確かに空調設備の稼働中であってもエネルギーの削減にはカーテンの効果はあるということは我々も認識をいたしておりますし、指針の中でもカーテンを活用するようにということで、学校に指針を示しておるところでございます。

ただ、御指摘のように、学校によっては、カーテンが縦に裂けておるというような状況もございます。これにつきましては、それぞれ学校の運営費の中で工夫をいただくということで今対応しておるところでございます。カーテンにつきましても非常に高額になりますので、現在のところそれぞれの学校の状況に応じて我々のほうも対応させていただくというのが現状でございます。すべての学校について対応を即できるかといえば、非常に難しいということでございますが、それぞれの学校の状況に応じて検討していきたいというふうに考えておるところでございます。

梶川 みさお

わかりました。

次、不登校について。先ほどの答弁で、中学生が増加傾向にあるということがわかりましたけど、その原因は何か、原因をとらえておられますか。

小谷一良 学校教育部長

先ほど教育長のほうからも答弁申し上げたと思いますけども、いわゆる生活への適応あるいは集団性の適応等々の問題において、なかなか集団性が維持できにくい状況が近年見られているなというふうに思っております。特に中学校1年生に入った時点での、いわゆる不登校状況になる状況というのは近年同じような状況が見えていますので、何とかこの部分に対策を立てていかなきゃいけないなというふうに思っております。

梶川 みさお

済みません、時間が余りないんで。

今、パルというか、適応教室ね、総合センターのとこに1ヵ所しかないんですけど、これが1ヶ所で、今21人が通園というか、通学されているということですけど、ほかにひょっとしたら、もっと近くにあったら行けるという子どもがいるんじゃないかなと思うんです。不登校の数が百何人でしたかね、そのうちの21人しか通ってないということは、もうちょっと、例えば右岸側にもう1つ適応教室ができたら行く人がふえるんじゃないかと思うんですけど、そのあたりはどうでしょうか。

小谷一良 学校教育部長

全体の146の子どもたちのうち、パルの教室に来れる子どもと来れにくい子どもたちがいるということで、146すべてが対象になれるかどうかわかりませんが、今の御発言については一定度参考になるだろうというふうに思っております。

ただ、御存じのように、研修センターのところにパルの施設を置いていただいています。あそこは体育館やスポーツ施設等も近いもんですから、割合子どもたちが伸び伸びと活動しやすい場所になってるというのも事実でございます。それと似通ったような施設をもう一つの対岸側につくっていくということになりますと、今現在の子どもたちの集団性あるいは職員を分けていかなきゃいけないということにおいて、少し本来の目的と違ってくるんじゃないのかなというふうに思っております。

したがって、NPO等々との関係の中で、そういったような部分がもう1ヵ所、もう2ヵ所とつくられていくということについては、非常に有意義な取り組みであろうかというふうに思っております。

梶川 みさお

もう時間がないので、農業振興に移りたいと思います。

日本の農業を支えてきた担い手の8割が高齢者というのが言われてますけど、そんな中にも、地場資源を生かして地域内流通の活性化や人の交流に着目して都市型農業を魅力として転換している自治体がありますので、ちょっと紹介をしたいと思います。

これは練馬区とか、それから今治市、それから上勝町、いろんなところがやってます。これらの元気な地域の共通点は、ジャーナリストのオオエマサアキさんは次のように分析しています。いろいろあるんですけど、そのまま読みます。よそ者Iターンと出戻りUターンが多いと。多くは都会育ちのよそ者は、第1次産業の復権や環境保全という価値観のもとに、地域の魅力を発見し、全国に伝えている。それがまた新たな人をたきつける。

いろいろあるんですけど、今の西谷の農家の方々が、先ほど言いましたように、都会の団塊の世代の人、サラリーマンをやめた都会の団塊の世代の人を受け入れるとか、そういうことを、今言うたところについてはどんどんどんどん受け入れて、最終的に農家になるのはいろいろ条件があると思うんですけど、このあたりについてちょっと、今後どう考えていくんか。今いてはる農家の後継者だけで、やっぱりそうなるとだんだんだんだん減っていきますから、新たな農業者をつくるということについてちょっと考え方を聞かせてください。

坂井豊 副市長

農業の後継者の問題につきましては、昨日もお答えいたしましたけども、農地所有者と今後は土地所有者、そこで営農する方と、ある意味では別の人格でやっていくことも1つの方法ではないかというふうに申しました。

現在、西谷地域におきましては、市民農園が大原野の方で50区画程度ございます。聞くところによりますと、数年来、空き区画があったんですけども、本年度の募集では満杯状態になったというふうに聞いてますので、この貸し農園につきましても相当なニーズがあるんではないかというふうに思っております。

今後、農地の活用の一つの方法としまして、第一義的には農地所有者の意向が一番大事でございますけども、そういう方たちの意向を把握しながら、貸し農園とか農業体験農地の導入等につきまして、各農家へ、あるいは県農業普及改良センター等とかJA兵庫六甲とも協議、連携しながら、ちょっと検討していきたいと思っています。

梶川 みさお

最後になりますけど、先ほどの総合評価入札制度のことも農業の政策もやっぱり、きのうたぶち議員も言われましたけど、農政課を西谷に持ってきてほしいとか、今の農政課の職員をそのまま持っていったら、今度南部の植木のほうの仕事でけへんから、私やっぱり本気でやんのやったら、ちゃんとやっぱり体制づくり、人をちゃんとつけて総合評価入札制度も農業振興策もちゃんとやってください。行革の場合は、担当部長までつけてやってますやん。それぐらいのつもりでやらないと、こんなん何ぼ言うたって、検討するとか考えていくとか言うたって、人がちゃんとつかないとできません。

6月1日の広報を見たら、来年度の採用が大卒数名、事務職数名となってます。これことしは18名、去年16名、事務職だけですよ。何で来年が数名なん。数名いうたら9名しか採用しない。ほんで、市営住宅の指定管理で5人正規職員が出るということですけど、そのうち医療助成課に2人、固定資産税課に1人、10月1日から配置するて、これ組合とも確認しましたやん。ほんなら、2人しか余らへん。9人と2人で11人。ことし18人採用した事務職で、何で11人でやっていけるんですか。ほんで、これで適正配置と言うんですか。農政課の農業振興策も総合評価入札制度についても全然やる気がない。もっともっとしんどなってきて、窓口なんかもうみんな大変な状況ですよ。こんなんでほんまにやる気あるんですか。最後、ちょっとだれか言うてくださいな。やっていけるんですか。

坂井豊 副市長

農政につきましては、今の人員で頑張っていただいておりますので、引き続き叱咤激励しながらやっていただくということになります。

専門性の問題につきましては、今後とも農業者の方とか、あるいは各団体の農家の方とか交渉を密にしまして、門前の小僧ではありませんけども、農業に強い職員をつくりながら農政に努めていきたいと思っています。