議会リポート

2004年12月6日

大島 淡紅子

おはようございます。ちょっと声が少なくて寂しいんですけども、頑張ってやっていきたいと思います。

きょうは、

  1. 子どもの居場所づくりについて

質問したいと思います。

まず最初に、

    1. 放課後の小学校の子どもの居場所
    2. 中学生以上の子どもの居場所

についてお尋ねしていきたいと思っています。

連日、ニュースをにぎわす子どもをねらった悪質な事件に、保護者の方は、子どもさんが帰宅するまで気が気でないような状況が続いています。子どもの成長に合わせた収入の増加もなかなか見込まれない現在、低年齢の子どものお子さんを多数お仕事を持っていらっしゃる、特にこの働くお母さんたちの不安が大きく、学校が終わった後の我が子の安全を確保することに本当に四苦八苦されています。年齢や条件で児童育成会に入れない子たちは、おけいこや学習塾に頼らざるを得ない状況です。

また近年、自己責任を第一に問われる親社会では、いつもいつもお友だちの家庭にお世話になってばかりでは本当に申しわけないという事情から、自然と保護者不在の家庭に子どもが集まり、テレビゲームをすることも多くなっています。放課後の小学校の校庭に子どもがほとんどいないというのは、行くことができないという方が正しいかもしれません。

そんな状況の中、2001年6月から仁川小学校で放課後遊ぼう会というのが始まりました。現在は、7小学校で、放課後の校庭を使って活動をしています。しかし、長期休暇中を含め、土日以外毎日開かれているというのは、24小学校中たった1校、仁川放課後広場のみです。他の6校は、月1回から1学期に1回というような実態なんです。

なぜ、仁川だけが毎日開けるのでしょうか。それは、県の子どもの冒険ひろばパイロット事業というのを活用して、8時半から夕方の5時まで、2名のプレーリーダーが常駐されているからです。

私もガールスカウトの活動をしているのでよくわかるんですけれども、無償のボランティアリーダーを確保するというのは、年々難しくなってきています。報酬があるということは、責任をまた伴っておりますのでやる気も違う、ただし、1日6、70人の子どもが集まってくるというので、やはりボランティア数名を配置するというような、そのようなシステムにはなっております。

そこでお尋ねします。

県は、子どもの冒険ひろばパイロット事業が、今年度までの緊急雇用創出事業ですが、せっかく定着したこの放課後広場を、今度どのように市の方はされるんでしょうか。

また、ほかの24校も同様に毎日開催されることがやはり望ましいと思われますけれども、現在、市の子どもの居場所づくり事業では、今年度1回につき2万円、100回までという予算の中、活動指導員、プレーリーダーというものですけれども、プレーリーダーと安全管理指導員の報酬を出すという形をとっておられ、場所を拡大すればするほど、それから回数をふやせばふやすほど、1回当たりの費用が減っていくというような仕組みになっています。

他校にも放課後広場が広がっていくと考えられますけれども、県事業のようにプレーリーダーを配置するというお考えはないんでしょうか。

それから、

    1. 中学生以上の子どもの居場所づくり

についてですけれども、10月31日に、久しぶりに私は、たくさんの子どもたちでにぎわう大型児童館フレミラ宝塚の児童館まつり、収穫祭に行ってきました。

フレミラにはいわゆるやんちゃな中高生、そういう少年たちも集まってきており、ボランティアのサブリーダー的な役割を果たしていたんですけれども、ある日問題を起こして、しかられてからは来ていないということでした。また、元どおりコンビニの前とか薄暗いところでたまっているんでしょうか。社会参加に目を向けかけていたので、とても残念です。ほかに、フレミラのような年齢の大きな青少年向けの児童館があれば、行っていたかもしれません。

今後、フレミラ宝塚のような青少年向けの児童館を、右岸側の方にもつくる計画はないのでしょうか。

また、既存の児童館や、今後開設していく地域児童館の時間延長ということも急務だと思われますけれども、どうされるのかお答えください。

  1. シニアパワーを教育・子育てに活用

という分で、まず、

    1. 団塊の世代を地域の学校に

というものです。

2004年9月末現在で、宝塚市にお住まいの55歳から59歳の方は、男性が8,280人、女性が9,290人、合わせて1万7,570人。また、60歳から64歳までの方が、男性で7,465人、女性は8,143人、合わせて1万5,608人。この総数は、全宝塚市の人口の約15%になっています。ここ十数年は、毎年、このように2,000人以上の方が定年を迎えられ、再就職されない方たちは地域に戻られるということになります。

介護予防の必要性というのも声高に語られる現在、また、日本の成長期の一翼を担ってこられた知恵、そしてスキルをお持ちのシニアの世代に、今度は地域で活躍していただきたい、そんな願いを込めて質問させていただきます。

先日、杉本議員もおっしゃっていましたけれども、学校とか子育てで何かお手伝いがしたいけれど、どうしていいかわからない。できれば、それとお小遣い程度のお礼があればなという声もよく聞きます。

また、部活動が指導者不足で数が少なく、なかなか子どもたちが入りたいクラブがないという声も、保護者の方、また子どもからよく聞きます。もっと地域の方を部活動指導者としてお願いできないか。せっかく指導者希望の方がいらしても、顧問が不在だからそういう部活動が全然できないという、そのような部活動を成立するような方策というのは、何かないでしょうか。

今現在、地域の先生を活用する制度として、みんなの先生、それからいきいき学校応援団、またスポーツエキスパート制度というのがあって、これらの先生方を学校で活用するということができるんですけれども、何かそういういい方策をほかに考えることはできないんでしょうか。お答えください。

それから、今度は

    1. 子育てのエキスパートを地域で活用

という方なんですが、以前、私の地域の方で、双子の赤ちゃんのお世話を夜手伝ってくれる人がいないでしょうかというふうにお尋ねがあって、探してみたんですけれども、私たちぐらいの子育て中の親というのは、やはり同じく夜というのはとても忙しい時間帯なので、該当者を見つけることはできませんでした。

現在、市としては、ファミリーサポートセンターで子どもの預かりをしています。ただ、原則として、提供会員宅で預かること、また、洗濯とかお皿洗ったりとかいう、そういう家事はしていただけません。シルバー人材センターでは家事はしてもらえるんですけれども、子どもの預かりはまだちょっと課題というお返事もありました。

そこで、民間もあるんですけれども、お尋ねいたします。

介護ヘルパーさんみたいに子どものいる家庭で子どもを見守り、家事もできるようなシステムというのは考えることはできないんでしょうか。

以上、1回目の質問といたします。よろしくお願いします。

渡部完 市長

大島議員から、大きく2点について御質問をいただきました。順次お答えをしてまいりたいと思います。

まず、子どもの居場所づくりについてでありますが、大型児童センターは児童館の中心となる機能を有する施設として、市児童育成計画に基づき1カ所整備することといたしておりますので、右岸にも新たに整備することは困難であります。

次に、青少年の居場所づくりにつきましては、策定中の次世代育成支援行動計画で、市内7ブロックごとに整備を進めております地域児童館において地域の協力を得て、中高生等の年代も利用しやすいように、開館時間の延長を検討するなど、その充実を図っていくことが掲げられております。

また、青少年が放課後の遊ぼう会等でリーダーとなってかかわっていくことにつきましては、現在、大型児童センターの中高生等の年代で組織する青少年リーダーが子供会やまちづくり協議会の祭り等へ出向いて遊びを提供しておりますが、同行動計画ではさらに全市的な対応として、大型児童センターの青少年リーダーが核となり、地域のリーダーを育成、支援する等、地域児童館のバックアップを図っていくことが掲げられておりますので、地域のリーダーが放課後の子どもの居場所にもかかわっていけるものと考えております。

次に、シニアパワーを教育・子育てに活用についてでありますが、子育てのエキスパートを地域で活用につきましては、現在、高齢者の方々には地域の親子広場事業やシルバー人材センターの事業、ファミリーサポートセンター事業等でも活躍をいただいているところでありますが、未就園児までの家庭に派遣することにつきましては、次世代育成支援行動計画において、1歳までの子育て家庭にヘルパーを派遣し、産後の育児不安等の軽減を図るための事業が掲げられており、今後、事業化に向けて検討しておりますので、その事業の中でもシニアパワーの活用が図られるものと考えております。

教育に関する御質問につきましては、教育長から答弁をいたさせます。

勝山浩司 教育長

大島議員の教育に関する御質問にお答えいたします。

子どもの居場所づくりのうち、放課後の子どもの居場所についてでありますが、仁川放課後遊ぼう会が、約3年前にPTA有志で子どもの居場所づくりを目的に立ち上げられ、昨年度からは県の子ども冒険ひろば事業を受けて活動をされております。この事業では、常設のひろばとともに出前ひろばを開設することとなっており、この出前ひろばをきっかけに、他の学校にも同様の活動が広がってきております。

こうした、地域の大人の力を結集した子どもの活動の場の整備は、地域づくりの根幹をなすものでありまして、今年度で県の事業が終了いたしましても、国の子どもの居場所づくり推進事業の予算を活用して支援してまいりたいと考えております。

また、中高生などが指導者やリーダーとしてかかわることは、子どもたちとのコミュニケーションや仲間づくりにも役立ち、ひいてはこの活動をより発展させる原動力と考え、積極的に参加の働きかけを行っているところであります。

居場所づくりにかかわる学生ボランティアの対価につきましても、実際にかかわっている方たちの意思を確認して決めた金額であり、多くのスタッフを確保するための有償ボランティアの対価とは異なるものでございます。

今後とも居場所づくりの関係者と協議し、有償ボランティアに係る適切な対価を設定しつつ、居場所づくりを進めてまいりたいと考えております。

次に、シニアパワーを教育・子育てに活用のうち、団塊の世代を地域の学校にについてでありますが、まず、学校の安全対策において、山手台小学校のように安全管理員として地域の人材を活用して配置している例がございます。山手台小学校は、開かれた学校づくりの趣旨のもと、フェンス等を設置していないオープンスクールとして開校した小学校であることから、外部からの侵入が容易なため、児童の安全を確保する上で特別な配慮が必要と考え、本年7月から地域ボランティアによる安全管理員を1名配置しております。

市教育委員会といたしましては、他の学校について安全管理員を配置することは困難でございますが、校門の開閉管理を徹底し、校内の安全確保に努めるとともに、必要に応じて地域や保護者、これらを含むシニアパワーの協力をいただきつつ、登下校の立ち当番やパトロールなどの安全対策を進めております。

次に、中学校の部活動の指導者を地域から発掘できないかという事でありますが、本市では、中学校部活動外部指導者活用事業のもと、市内全12中学校で計46名の方に指導をしていただいており、そのうち、市民の方が41名おられます。

この事業は、運動部及び文化部の活動支援等をしていただける保護者や地域の方々を募集し、文化スポーツ活動をともに親しむ中で、中学生の個性の伸張や好ましい人間関係等を育成するとともに、地域社会との一層の連携を図りながら、より開かれた学校づくりを促進することを目的としております。

市教育委員会といたしましては、今後とも中学校部活動外部指導者活用事業におきまして、地域から部活動の指導者の発掘に努め、その充実を図ってまいります。

大島 淡紅子

ありがとうございました。2回目の質問をさせていただきます。

まず、先ほどの有償のプレーリーダーという中で、やはり有償でないとというのを私も申し上げたんですけれども、今後、考えていってくださるということのお話も出ておりましたが、特になぜ高校生年齢の有償ボランティア、有償のプレーリーダーということを言うかということを、ちょっとお話ししたいと思っています。

有償の高校生年代のプレーリーダーというのには、親にとっても十分な小遣いを渡してやれないような状況の改善となるだけではなくて、子どもにとっていろいろ意味があると思っています。

1つには、学校は休みがちだけれどもアルバイトの方は絶対休まないという子が、結構います。これは、アルバイトの職場というのが、年齢や生活環境が異なる同僚がたくさんいて多くのことを学んでいる、本当に生きた勉強ができる、そんな人間関係があると、そういう魅力で行っている子が多いと思います。

それから、報酬が発生するということで、やはりプロとしての責任が伴うという、それを理解できるということを思います。

それから、3つ目としまして、市の次世代育成支援行動計画の素案の中にも4つの重点政策というのがありましたが、その1つの3番のところですが、子どもの居場所づくりの中でも中高生年代が乳幼児と触れ合う機会の提供としても、子どもの成長には大切なことですとあります。乳幼児に限らず、年齢の低い異年齢の子どもたちに、しかも継続的に触れ合っているということで成長を実感していく、そういうことが命を考えることにつながっていくんではないでしょうか。

同じ次世代育成支援の行動計画のニーズ調査の中からでも見えてきているんですが、彼らの姿の6割の子が、将来は子どもを育てたい、自分の子はかわいいと思うというふうに思っている。それから、3割から5割の子たちは小さい子と触れ合う機会がないと言っています。継続的にそういう子どもたち、年齢の違う小さな子どもたちと触れ合っていくことで、命の大切さを考えていく、そういうような人権教育としての側面もあると思います。

それから、4番、将来、保育や教育の場に進もうとしている子どもにとってはインターンシップということになり、適性などの自己判断ができると思います。

それから、5番目に、年齢は若くても指導員の1人として親や同僚たちの大人から同じように認められる、そして、子どもからも喜ばれることで、自分が本当に必要とされている存在であるということを体感することができる。つまり、これはある1つの青少年の居場所づくりになっていくと思うんです。

このようなことが考えられるので、ぜひとも高校生年代のプレーリーダーの子をどんどん育成していっていただきたいなと思うんですけれども、ぜひとも考えていただきたいと思いますが、先ほどのお答えでは、皆さんで話し合った中で金額は決めていくというようなふうに私はとれましたが、そのような考えでよろしいんでしょうか。子どもたちの考えも聞いた上で、これは考えるということを含んでおっしゃっているんでしょうか。ちょっとそこをお答えいただけたらと思っています。

それから、中学生以上の子どもの居場所づくりのことについてですけれども、次世代育成の支援行動計画の中に、やはり児童厚生員を派遣する出前児童館というふうなことを書いていらっしゃいますけれども、もうちょっと具体的に言うと、例えば場所とかそういうのはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。

この制度が利用できるとすると、例えば夜間の学校の利用ということも可能になると思うんですけれども、特に先ほど申し上げたような本当にいわゆるやんちゃな子という子たちは、本当に学校が好きで学校が心のよりどころになっていると思うんです。だから、夜学校があいていて、しかるべきところがあるとなれば、やっぱり集まってくるんじゃないかなということを思って、ほかの余り望ましからぬところに集まるんだったら、本当に学校に集まってきてくれて、学校の授業のときとか話ができないようなそのようなことでも、出前の厚生員の人たちには話をしてくれるというようなことにつながればいいなと思うんですが、いかがでしょうか。

1つ、広島市の事例を挙げていきたいんですけれども、2002年の4月に暴走族追放条例というのを施行した広島市では、この3年間で暴走族240人が104人に減ったということですね。半減したということです。主に脱会後の少年たちの支援をしようとして、2003年から市の教育委員会では青少年育成部、少年自立支援担当という部署をつくって居場所づくり支援、それから就労支援、そして就学支援という三本立てで活動を行っています。

まず、居場所づくり支援の中には、14ボランティア団体や個人が協力して、学校で夜、野球やサッカーをしたり公民館で調理をしたり、それからパソコンを教えてくれる、そのような活動をしていらっしゃいます。この事業も、初めは地域の大人の声かけから広がったということです。この事業で大切なのは、子ども主導ということなんですね。子どもに何やりたいという話から始まってきた事業なんです。週1回ですが、継続して続いているということで、中には20年以上も夜の学校で野球をしているという方もいらっしゃいます。そんな地域の大人たちの頑張り、熱意を市の担当課が支援するという、本当にこれは協働事業としてうまく機能している事例だなと思って、お話しさせていただきました。

それから、もう1つの就労支援も職場という居場所づくりですけれども、まず、就労支援協力企業というのを募って、市の教育委員会が面接した子どもたちを半年間雇用してもらうという制度なんです。

今回、協力企業が造園業者だったので、市内の中学校の植木の剪定とか除草、壁の塗りかえ、清掃業務を企業に委託し、そして、これは各学校で何をしてほしいかということをずっと聞いて、こういうことをしてほしい、植木の剪定をしてほしい、壁がはげているから塗ってほしいということで聞いてきたことに関して仕事をしていってもらう、そのような委託事業になっています。

企業は大人と少年のチームをつくって、週に3日ずつ、市内の各中学校を回っていくという形をとっておられます。

ここで注目するのが、1つ目に、少年を社会人として学校に身を置くということです。かつて迷惑をかけた先生たちと触れ合うことで、その先生たちから励まされたり、それから自分も今仕事を持っているということで同じ労働者として扱ってもらう。後輩たちも仕事をしている姿を実感してもらう、そのような願いも込めて、また先生たちへの感謝の気持ちも生まれるのではないか、そのような効果を期待しています。

それから、2つ目には、もう1つ注目していただきたいのが、中学卒業後の充実した支援体制ということです。

継続的な、中学校を出た後の子どもたちの進路、そのような指導ということに着目して、継続的にバックアップしていく、そういう体制があるということなんですが、宝塚市ではどのようになっているのかということもちょっとお聞かせいただけたらと思っています。

それから、シニアパワーをという方なんですが、先ほど市長からもお答えがありましたが、学校の安全管理員のことです。

伊丹市では、今年度1学期の間、8時から夕方5時まで、2学期まで1学期間なんですが、学校の安全管理員というのを置いていらっしゃいました。この学校安全管理員というのは何をしていらしたかというと、ガードマンさんとは違いまして巡回はしないんですが、通用門を1カ所に決めて、そこで開閉をするということですね。先ほどおっしゃった山手台小学校と同じなんですが、伊丹も結構、校門やさくがない学校が多いということで、やはりこういう安全管理員というのを置いていらっしゃるんですが、宝塚でも数年前に校区の安全巡視員というのがいらして、緊急雇用創出事業の一環としていらしたんですけれども、こちらの方が、数名だったんですが市内をパトロールしてくださるということで、とても保護者として心強く思っていました。

こういう学校の子どもたちの安全に関する業務をされる方たちが、本当にみんなの先生とかそういう制度を使って何とかできないものかなというのを考えたんですが、それはちょっと不可能なんでしょうか。お答えください。

それから、学校ボランティアのことなんですが、学校ボランティアというのを幾つか現在保護者対象でされていると思うんです。園芸ボランティアとか図書ボランティアとか、それから家庭科ボランティアというのもあると思うんですが、先日、東公民館で山本の植木産業の活性ということも含めて開催されたんですが、園芸福祉士養成講座というのが開かれてまして、こちらをちょっと見学に行かせていただきました。受講料がとっても、結構高いんですけれども、それでも募集人員をはるかに超える人数の方が応募してこられて、申しわけないですがということでお断りになったということも聞きました。

私が行ったときは、幼稚園で実際にお庭づくりをしてという実習を見せていただいたんですけれども、全部で40人近くの方だったんですが、2、3名学生さんというのがいらっしゃいましたけど、それ以外の方はほとんどの方が40〜60代、70代以上の方もたくさんいらっしゃいました。あと、宝塚市の方が大体半数以上だということで、この園芸福祉士というのは、いろんな老人施設とか児童福祉施設なんかでも使えるんですけども、学校で使えないかなというのをちょっと思いまして、有資格者の人を中心にして、あと学校ボランティア、園芸ボランティアの方たちが保護者として参加されるということで広まっていかないかなということをちょっと考えたんですが、そういうことも一応考慮に入れていらっしゃるかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。

それから、家庭科ボランティアとか、あと図書ボランティアも、これも今、多分保護者中心だと思うんですけれども、数校では外部からもということでしていらっしゃると思うんですが、やはり地域から広く募集するということで、学校に関係者以外の方がどんどん入っていただいて、手だけでなく子どもを見る目というのをふやすというのを、私は本当にずっと思っていたことで、校門を閉ざしてしまうだけは全くの解決にはならないと思います。学校の安全ということを含めても、本当に外部から人がどんどん入るというのはとてもいいことなので、この辺も自治会の回覧で募集しています、まちづくり協議会の広報紙なんかでも、それから市のホームページなんかでも利用して、こういう地域の方たちがどんどんボランティアとして学校に入っていってくださるということを、広報の仕方をとっても工夫しなくてはならないと思うんですけれども、この辺もちょっと、市としてどのように考えていらっしゃるかをお聞きしたいと思っています。

それから、先ほど子育てのエキスパート、地域で活用ということに関して、1歳までの家庭にはそういう子育てヘルパーさんというのを置くというお話を考えているということはおっしゃっていましたけども、1歳以上の方は、ちょっと対象として考えていらっしゃらないんでしょうかね。それもお聞きしたいと思います。

それから、今家庭福祉員、正しく言うと家庭福祉員というんだそうですけど、いわゆる保育ママという制度があるんですが、40年ぐらい前、保育所が少なくて保育所に入れない子どもたちへの救済策としてつくられた家庭福祉員制度なんですけども、現在では東京都を中心に、関東で再び見直されて、行政指導であったり、また個人で動いている場合があるんですが、保育ママ制度というのがどんどん広がっています。保育士、それから教員、看護師さん、それから助産師さんなんかの資格を持っている人か、もしくは行政によって違うんですけれども、子育ての経験がある人でもいいという。年齢もさまざまなんですが、25歳からおおむね65歳の人が対象ということで、自治体が認定をして、それから補助金を出すというような仕組みになっています。それをホームページで名簿を公開して、このような方がいらっしゃいますというような、そういう制度なんですけれども、よくわかるので、1つ荒川区の例をお話ししたいと思っています。

荒川区では、保育ママが現在23人いらっしゃいます、16年4月1日現在ですが。申し込みの仕方としては、児童福祉課へ行って申し込み、お子さんも連れて行くということで、家庭福祉員へ委託を希望される方がこちらの方に、生後3カ月から、5週目というところもあるんですけど、生後3カ月から満3歳まで、ここはそういう形を対象にしていらっしゃいます。

それから、保育時間などは、月曜から土曜日の午前8時半から5時までの8時間。ですが、5時以降については、保育ママさんとの話し合いによって保育できることもあります。

それから、気になるお値段の方なんですが、保育料として、ゼロ歳児は2万5,000円、それから1歳から2歳児が2万円ということです。時間外保育料が30分200円、1時間で400円ということですね。それから、給食費としてはゼロ歳児が実費または現物、1歳から2歳までは月額7,000円、あと教材費が500円ということで、保育料は年齢によって一律であるということ。これは本当に自治体によってすごく差がありまして、金額が大分ばらつきがあると思います。

ただ預けるとか預かってくれるというだけでなくて、どんな保育してほしいかということをよく話し合ってもらった上での家庭福祉、保育ママということを、どの自治体も挙げているんですね。

もう1つ条件として、自宅で保育を行うので、6畳以上の保育できる部屋が自宅にあるということも資格の1つということになっています。

これはなぜかというと、先ほどもちょっと途中になりましたが、家庭的な温かさを求めて子どもの発達とか個性に合わせた臨機応変な保育ということができるということで、結構人気がある。定員も3人までということなので、本当に目が行き届くということですが、それ以上、5人とかになるときは補助員をつけてくださいとか、保育ママ同志、2人の保育ママさんでやっていく場合にはもうちょっと多い人数でということも考えられるので、これは宝塚市としてもぜひとも取り組まれていってはいかがかなと思います。待機児の解消ということに対しても、とても役立つんじゃないかなというふうに思っています。

デンマークなんかでも保育ママ制度が大いに活用されていて、私も高齢者の福祉施設に見学に行ったんですけれども、保育ママ数名が来られていて、子どもさんを連れて来られていて、高齢者の方たちと一緒に遊ぶというような、そういうこともされていました。

この制度こそ、本当にシニアの世代の方たちの資格をお持ちの方とか、あと経験を活用するものということですので、ぜひ検討していただけたらと思います。

以上、幾つか言いましたが、お答えください。

上田敏和 助役

大島議員の御質問に対しまして、1点御答弁申し上げます。

次世代育成支援行動計画の素案に掲げております出前児童館の事業内容についてでございます。

地域の子どもの居場所づくりの拠点といたしまして、市内7ブロックごとに整備を進めております児童館を核にいたしまして、児童厚生員がブロック内に児童館が整備されていない小学校に出向きまして、遊びのプログラムを提出していくことによりまして、身近な子どもの遊び場を支援していくということでございます。

なお、行動計画素案におきましては、子どもの遊び場の居場所の充実といたしまして、三層構造で実施していくことが考えられております。まず一層目でございますが、より身近な場所での子どもの遊び場を求める市民の声が多いことから、安全に遊べる場を小学校単位で確保しようとするもので、地域住民の方々や市民団体等が公園や放課後の小学校、公民館、人権文化センター等々地域の公共施設を活用していくというものでございます。

二層目といたしましては、地域児童館が核となりまして、出前児童館の実施や相談、情報提供の場づくりをするというもので、地域団体や行政との連絡のもと、地域の子どものネットワークの拠点としての役割を担う等児童館機能の充実を図ろうとするものでございます。

三層目は、全市的対応といたしまして、大型児童センターを核とした子どもの居場所づくりでございます。

なお、今後の児童館の活用につきましては、すべての家庭を対象とした子育て支援についても同様に展開されることが素案に掲げられているところでございます。

その他の質問に対しましては、各担当部長より御答弁申し上げます。

徳田逸男 健康福祉部長

シルバーパワーを子育てに活用というところで、保育ママの制度の御提案をいただきました。保育ママ制度の導入につきましては、少し研究させていただきたいというふうに考えております。

宮澤宣隆 学校教育部長

大島議員の教育に関する御質問のうち、まず中学校卒業後の支援体制につきまして申し上げます。

まず、市の教育委員会では、追指導連絡協議会というものをつくっておりまして、その追指導連絡協議会で毎年2回ほど、高等学校を含めまして各学校へアンケート調査を依頼しております。それをもとにいたしまして、直接私立の高校等を訪問いたしまして、現実に子どもたちがどういう状況なのかということで、ケアをしてまいっております。

今のところ、今年度に至りましては、卒業生が1,687名おりまして、そのうち退学した生徒が11名、その11名のうち2名ほどが進路変更したということで、9名が退学状態であるということで、今後とも、その生徒たちに対して支援をしてまいりたいというふうに考えております。

学校へ時々来る生徒につきましては、支援の体制がつくりやすいんですけども、やはりなかなか卒業してしまうと交友関係等もありまして、そこら辺の体制づくりが今後とも難しいところではないかというふうに思っております。

それから、安全管理員の件につきましてですけども、安全管理員は、教育長御答弁いたしましたように、山手台小学校に配置しております。山手台小学校の場合におきましては、朝8時から16時まで8時間。どういうような業務内容になっておりますかといいますと、校門での児童へのあいさつ、それから児童への声かけ、それから校地内の巡回、こういうものを主として行っております。

この中で、保護者の方は、子どもを安心して学校へ通わせられるようになった、ありがたいという声、また子どもの方は、朝や帰りにはあいさつも交わしてくれたりするのでうれしい、安心して学校に来られるようになったというふうに、非常に肯定的な御感想を持っておられます。

それ以外の学校園につきましては、門がある関係で、現在、安全管理員は配置しておりませんし、市独自で学校安全対策委員会も立ち上げております。先日の地域創造会議におきましては、学校安全対策委員会も学校独自じゃなくて、例えば中学校区ごとに大きなブロックの中で共通した課題があるんで、安全対策については取り組んでほしいということで、教育委員会といたしましては年2回以上開催するように学校長に指導しておりますけども、そういう関係から3回ぐらい持って、そのうちの1回は大きな枠、中学校区ごとの安全対策委員会も設置して、その中で安全確保について考えていただく、対策をとっていただくという方向で、議員の御案内のみんなの先生を使ってという方向は、趣旨からいって困難であるというふうに考えております。

それから、学校ボランティアに関しましてでございますけども、開かれた特色ある学校づくりが、今学校で行われております。地域のボランティアが積極的に学校へ来て、学校がより開かれた、子どもたちと触れ合う中で地域とともに育っていくという、そういう非常に大事な面を持っております。学校から地域へ積極的に呼びかけを行って、そういうような地域にある貴重な人材、資源、そういったものを学校教育に生かしていただきたいというふうに考えておりますので、今後とも学校長の方には指導してまいりたいと思っております。

以上でございます。

徳田逸男 健康福祉部長

失礼しました。1点、答弁が漏れておりました。

1歳以上の家庭へのヘルパーの派遣についてでございます。

生後間もないゼロ歳児の時期につきましては、育児に対する不安、疑問が非常に生じやすい時期であるためヘルパーの派遣の必要度が高いということで、重点施策に掲げられておるところでございます。

1歳以上の子どもの家庭につきましては、健診等の場を活用して、育児不安等の解消に努めてまいりたいと考えているところでございます。

以上でございます。

田中義岳 社会教育部長

私の方からは、子どもの居場所づくりにおける高校生のリーダーの件でございます。

高校生や中学生が地域の居場所づくりのリーダーとしてかかわることは非常にすばらしいことだと考え、積極的に今後とも支援を行う方針でございます。

ただ、この経過が、例えば仁川放課後遊ぼう会のように自然発生的に出てきたというような経過もございますし、今後継続していくにはいろんな責任もございますから、システム化におきましては関係者とよく協議しまして、有償ボランティアに係る対価につきましては、必要に応じて高校生の意見も聞きながら、関係者によって適切に決めてまいりたいと思っております。

以上でございます。

大島 淡紅子

時間がもうないので、短く言います。

特に有償のプレーリーダーのことなんですけれども、高校生の方ももちろん検討していただきたいと思いますし、それから各校、本当に市内全校に配置できるように、プレーリーダーを配置できるような、そのようなシステムをもうちょっとよく考えていただけたらというのをお願いしたいと思います。

それから、先ほどの中学生の卒業生の追指導のことなんですけれども、私の近所の中学校の卒業生の中でも、既に進路変更した者が2名、それから不登校3名おります。これだけでも5名、ほとんど学校に行ってないような状況なんです。

今現在の、追指導連絡協議会とさっきおっしゃってましたけども、この連絡協議会のメンバーというのも現役の中学校の先生ということで、なかなかそこまで、自分たちの学校だけでも手いっぱいということで、これは手がなかなか回らないんじゃないかなというのを、すごく疑問に思っております。

市教委の方で、やはりその追指導連絡協議会の専門のことを扱うような担当の方を、ぜひとも設けてはいただけないかなということを思っておりますので、こちらも要望でお願いいたします。

以上です。