議会リポート

2010年6月4日

大島 淡紅子

社民党議員団の大島です。きょうは、昨年3月に発表された第5次総合計画づくりのための市民アンケート調査からお話をさせていただきます。

  1. 市立病院における看護師の職場環境及び勤務条件について

昨年3月に発表された第5次宝塚市総合計画、このアンケート調査に関しては、無作為抽出結果でも明らかになりましたが、市民が市に求める施策の優先度の第1位は、保健・医療の充実で、実に42.3%の方が最優先施策であると答えています。また、同じく、理想とする宝塚市の将来イメージでも複数回答ではありますけれども、トップは医療施設・サービスが充実した都市で49.9%とほぼ半数を占めています。

数字が示すように、市民の市立病院に対する期待も大きく、市としても市民の期待にこたえていかなければなりません。この間、市立病院では、医師の増員に努力され、集中治療救急室や消化器内科での救急体制の充実や呼吸器内科、消化器内科、緩和ケア内科、小児科、外科、形成外科、心臓血管外科、脳神経外科、皮膚科、麻酔科等の診療科の充実も着々と進められております。また、新研修医も増加され、医学会でも魅力ある病院としてその名が広がっていけば、今後すぐれた人材は自然と集まってくると予想されます。

地域医療との連携においても血液浄化療法センターや消化器内視鏡センターの新設、緩和ケア病棟の開設が大いに期待されるものです。特に、先日行われました緩和ケア病棟の内覧会にも遠くは姫路から、多くの医療関係者が見学に来られたと聞いています。このように元気な市立病院ですが、ホームページでは、病院事業管理者が看護師を初めコメディカルの増員を図ることも今年度の重要な課題と考えておりますと述べられています。そこで、お尋ねをします。

    1. 医師の増加に伴い、看護師の配置は適正といえるのでしょうか
    2. より優秀な人材確保のため、どのような方針で臨まれるんでしょうか
    3. 離職率はかなり改善されましたが、離職する原因は何ととらえていらっしゃるのでしょうか
    4. 頑張る人が報われる、看護師のインセンティブはどうされるのでしょうか

以上、4点についてお答えください。

  1. 電磁波の危険性と健康被害について

私たちの便利な暮らしに欠かせない電気。住宅街や商業地域に張りめぐらされた送電線や電子レンジからの電磁波が原因とされる健康被害が社会的な問題になって30年がたちます。目に見えず、においもなく、室内に入り込む電磁波ですが、近年注目される携帯電話の電磁波に絞って質問させていただきます。

今や日本の携帯電話の普及率は、2009年3月末で96.3%。1億1千万台を超え、ほぼ1人が1台持っているということになります。1998年に、10年後には6千万台に達するだろうとされた予想をはるかに上回っております。

昨年、我が家から約200メートル離れた駐車場の隅に携帯電話基地局ができました。実は、その1年ぐらい前からいつの間にか別の電話会社のタワーが建っています。今回は、事後承諾という自治会回覧が、反対する理由もないのでということで回ってまいりました。私の住んでいるところは、山の傾斜を生かした地域で、以前は携帯電話が大変つながりにくかったんですけれども、いつの間にかよく聞こえるようになっています。駐車場にある基地局の電話会社ではないので、どこかに基地局ができているはずです。

電話会社各社は、通話エリアの拡大はもとより、よりクリアな音声を目指すなどのサービスの向上や、機能をさらにふやした電波の強い新型機種の売り込みに躍起になっています。ここ二、三年で基地局も激増していますし、今後もふえ続けることでしょう。

確かに、大変便利な携帯電話ですが、困った問題も起きています。基地局周辺での健康被害です。電磁波過敏症、ESというふうに省略いたしますが、電磁波過敏症と呼ばれていて、アメリカの医学者ウィリアム・レイ博士によって命名されました。WHOが認める一般的症状は、頭痛やめまい、吐き気、動悸、集中困難等です。私、聞き取りをさせていただいた数名の方には、そのほかにも動脈からのとまらない鼻血などもございます。

電磁波過敏症の原因については、まだはっきりとはわかりませんが、電磁波によるカルシウムイオンの流出や脳中心部の松果体からの分泌ホルモンの抑制で免疫機能の低下が生じ、アレルギー状態になりやすいことからではないかと考えられています。しかし、日本では病気として認知されておらず、唯一、北里大学、北里研究所病院に電磁波外来が開設されています。そこで、お尋ねします。

電磁波に関する相談は寄せられているのでしょうか。市内に携帯電話中継基地局や携帯電話タワーの所在地を把握しているんでしょうか。市として電磁波に関する研究はなされているんでしょうか。最後に、市として政府に対する疫学調査、それから予防原則による慎重なる回避として電磁波規制を求める等の要望は検討されないのでしょうか。

以上についてお答えください。

中川智子 市長

大島議員の御質問に順次お答えをしてまいります。

電磁波の危険性と健康被害についてのうち、電磁波に関する相談は寄せられているかについてですが、消費生活センターにおける過去5年間の相談状況を見ますと、コードレス電話機から発生する電磁波の身体への影響度に関する相談が1件、オール電化機器設置による電磁波の影響に関する問い合わせが2件の合計3件の相談が寄せられました。

当センターでは、これらの相談に対して近畿総合通信局など関係機関に電磁波に関する影響等の問い合わせをしていただくよう助言いたしました。

次に、市内に携帯電話中継基地局や携帯電話タワーの所在地を把握しているかについてですが、高さ15メートルを超える鉄柱、鉄塔を設置するためには、建築基準法に基づく工作物の確認申請が必要であることから、その所在を市で把握していますが、高さが15メートル以下の携帯電話タワーなどの鉄柱、鉄塔及び共同住宅の屋上に設置されている携帯電話中継基地局等については、その所在を市で把握できていない状況です。

次に、市として電磁波に関する研究はなされているのかについてですが、第2次環境基本計画において電磁波など科学的な解明が未確立の領域に関する健康被害については、その防止に留意することとしておりますが、さきに述べましたとおり、電磁波に関する相談は若干あるものの健康被害の報告がないことから、具体的な研究に着手するまでは至っていません。

他市の事例としては、福岡県篠栗町と鎌倉市が携帯電話等の中継基地局の設置に関して、住環境の紛争を未然に防止するため、設置時に住民への説明を義務づけた条例が制定されています。

次に、政府に対する要望は検討されないのかについてですが、現在電磁波に対する健康被害が具体的に示されていない状況ですが、今後国や他市の動向等状況の把握に努めてまいります。

教育に関する御質問につきましては教育長から、病院事業に関する御質問につきましては病院事業関係者からそれぞれ答弁をいたします。

以上です。

伊達達治 教育長

大島議員の教育に関する御質問にお答えします。

電磁波の危険性と健康被害についてのうち、電磁波に関する相談は寄せられているかについてでありますが、現在のところ保護者から直接学校や教育委員会に対して電磁波に関する問い合わせはありません。

なお、過去に携帯電話会社からの学校屋上に中継アンテナを建設することについての相談を受けたことはありますが、一企業の営利目的であり、また電磁波が子どもたちの健康に与える影響に関して本市として独自に判断できないことからお断りをしております。

以上でございます。

妙中信之 病院事業管理者

大島議員の市立病院に関する御質問にお答えをしてまいります。

まず、市立病院における看護師の職場環境及び勤務条件についてのうち、医師の増加に伴う看護師の配置についてですが、採用試験回数をふやすなど看護師確保対策に取り組んだ結果、平成22年5月1日時点では、常勤の看護師職員数は322名で、前年度同日の301名と比較して21名増加しております。これにより、医師数が増加した現時点にあっても、高い看護水準とされる入院患者7名につき看護師1名以上が配置される基準を満たすことができております。

今後は、消化器内視鏡センターの本格稼働などによる業務量の変動に応じた適正配置に努めながら、中途採用者等の確保を図ってまいります。

次に、優秀な人材確保のための対策についてですが、前年度から受験資格のうち年齢要件を緩和し、採用試験回数をふやすなど、受験機会の拡大を図ったところ、中途採用者数に増加傾向が見受けられます。また、医療の高度化に伴い、専門的な技術を有する認定看護師等の公募を行ったところ、緩和ケア認定看護師を2名、また呼吸療法認定士の資格を持つ看護師を2名採用することができました。今後も、看護師就職説明会などに積極的に参加し、市立病院を積極的にアピールしてまいります。

次に、離職率についてですが、平成21年度中の看護師の離職率は7.3%で、前年度の11.6%〜4.3%改善されております。この水準は、近隣の公立病院との比較においても低い水準です。

離職の主な原因については、配偶者の転勤、結婚及び育児専念のためなど、離職者の家庭上の都合によるものが大部分であり、続いて体調不良などによるものとなっております。今後とも、看護師が家庭の事情などで退職を希望する場合には、退職を希望するに至った事情などを聴取し、問題を解決する場を設けて離職者を極力減らすよう努めてまいります。

次に、看護師のインセンティブについてですが、一般的に病院に勤務する医師、看護師及び医療技術職員は、専門性を高めるための技術や知識の習得に熱心ですので、これら職員の専門知識向上意欲にこたえることが患者さんに対する安全・安心の医療の提供と職員の意欲向上に効果的と考えております。

本院では、頑張る職員への配慮として、各所属に配分している研修費のほかに、院長枠の研修費を計上しており、各現場から知識習得のため公費負担の申し出があればヒアリングを行い、頑張る人が報われる手段として活用しております。

次に、電磁波の危険性と健康被害についてのうち、電磁波に関する相談は寄せられているかについてですが、当院では電磁波による健康被害を訴えて受診した患者さんの数は把握できておりません。

以上でございます。

大島 淡紅子

では、2回目の質問をさせていただきます。

看護師さん、本当に、今の答弁からもありましたが、専門的な知識を持っておられる認定看護師さん等2名、2名、4名配置というか、入ってきていただけたといことで、よかったなというふうに思いました。今の答弁聞いて思いました。

それで、まず1つ目の看護師の適正配置に関してなんですけれども、夜間、特に救急の状況は、配置はどういうような状況になっているかということをお答えいただきたいと思います。

篠倉一良 経営統括部長

平日の夜間及び土曜日・日曜日の救急に対する看護師の配置でございますけれども、準夜いわゆる夕方4時半から深夜まで、これが2名、深夜零時から朝の8時半までが2名、それ以外に師長クラスが1名ついております。

大島 淡紅子

今、何でこういう質問をさせていただいたかといいますと、救急、今度、消化器内科のほうの救急の方も搬送されてくるということで、先生がふえていただいたことはすごくありがたいことだし、もちろん救急受け入れができるようになったことがいいんですけれども、看護師さんのほうが同じような状態になっているんじゃないかということで、それこそ医師5名に対して看護師さん2名という状態になって、ちょっとてんやわんやという状況になっていないかなというふうに危惧しているんですが、その辺いかがでしょうか。

篠倉一良 経営統括部長

この4月から消化器内科の先生が4名から11名にふえております。それに伴いまして24時間365日消化管の疾患の疾病を担いたいという意向がございます。ただ、今のところ機器類が整備しておりませんので、7月ぐらいから徐々にそういう救急体制に持っていきたいという意向でございます。

なお、この内視鏡センターにつきましては、極力看護師の配置をせずに、検査技師を配置して業務を遂行していくということでございます。今現在、内視鏡の検査技師が確保できておりますのが、4月に4名、7月に1名、最終来年4月には9名から10名ぐらいの体制でやっていきたいと。それで、当日、夜間、それから土日につきましては、この検査技師とドクターとがセットになって消化疾患の対応に当たるという計画でございます。

大島 淡紅子

わかりました。安心しました。ちょっと、そういう御相談も受けておりましたので、看護師さんのほうもちょっともう余りに忙し過ぎて、目の回るような状態で疲弊しておられるというようなことを聞いていましたので、せっかく頑張っておられるのに途中でやめられるとかということになるといけないかなと思って質問させていただきましたが、そういう形で、技師さんのほうで対応していかれるという、土日のほうもということですんで、しっかりと考えていただきたいと思います。お願いします。

それから、次ですが、2番目の人材確保のことはよくわかりました。いろいろな方針をとっていただけるということ。るる研究をされているようです。

それから、3番目の、今度、離職率、離職のことなんですけれども、離職率も随分以前に比べて改善されたし、それでこれぐらいがどうしても仕方がないのかというようなふうには考えるところもあるんですけれども、ちょっとお聞きしたいのは、答弁の中に退職の希望者に事情聴取などをして問題を解決する場を提供するというふうに管理者のほうがおっしゃっておりましたが、これのちょっと意味を具体的に何か考えておられるのか、教えていただきたいと思います。

篠倉一良 経営統括部長

一応、退職の願いが所属長に出たときには、やはりもし病院側で何か問題があってやめなければならないというような事情があれば、それを解決したいというようなこともございまして、一応話していただける範囲で話していただいて、もしその中で解決できるようなことがあれば、できるだけ解決をして離職防止につなげたいという形で考えております。

大島 淡紅子

わかりました。何か特別な場を設けてされるのかなというようなふうにとったものですから、伺ってみました。一人一人の、やっぱりその方のいろんな悩みとか相談にしっかりと真摯に立ち会っていただけたらなというふうに思っていますので、お願いいたします。

今回、ちょっと質問した中心的なところなんですが、看護師さんの増員ということには、離職率のことがあるんですけれども、もう一つ増員のキーワードとして大切なのが定着率だというふうに思っているんですね。定着率というのは、本当に長くご自分の職場にい続けたいというふうに思えるような職場への愛着とか、仕事への思いということが欠かせない、もう本当に密接なものだと思うので、定着率というのをとても大切にしないといけないと思うんです。

数字を出していただきました。そこで見せていただきますと、就職の1年以内の、おととしのことなんですが、就職1年以内の離職率というのが社団法人日本看護協会によりますと、平均値ですが9.2%なんですね。それで、宝塚の市立病院で見ますと、絶対数が少ないから一概に言えないといえばそういうこと言えるかもしれませんけれども、1年以内で7人おやめになっていて、全体数が、採用者数が27名のうち7名やめておられるんですね。

ですから、離職率がもう25.9%ということで、平均値が9%としても3倍ぐらいになっている、2.6倍ぐらいになっているんじゃないかなというふうに思って、これなかなか深刻じゃないかというふうに、私はとっています。

2年以内のところまで見ますと、実に11名やめておられるので40.7%になっちゃうんですね。つまり、10人中4人が2年以内にやめてしまうという、物すごい回転のいいような状態になってしまっているんですけれども、この辺はどういうふうに考えておられるでしょうか。

篠倉一良 経営統括部長

やはり、私ども高度先進医療を担っている医療機関ですので、どうしても技術的についていけない、それから人間関係でついていけないということで入所して短期でおやめになる看護師さんが全国平均と比べて多いという事実ではございます。

ただ、その防止策といたしまして1年先輩、2年先輩がプリセプターという形で、1人の新人の看護婦に1人の先輩がついて仕事の業務上での指導や相談、それから私生活での相談に乗るというような制度をとっておりまして、できるだけ離職防止、それから看護師がより育成されるようにというような制度を保っております。

大島 淡紅子

わかりました。やはり、深刻にとらまえておられて、それでその対策として、担当という形で先輩方をグループにされてという形で取り組んでおられるというふうに聞いて、頑張っていただきたいなというふうに思います。

原因として、今少しお話をされていました、なかなか高度先進医療ということで、技術面がついていけないということと、それから人間関係で悩んでしまうというようなことも今お話をされていました。ちょっと、私なりに幾つか少し原因考えさせていただいたんですが、この件に関してはどうかということもお伺いしたいというふうに思います。

まず、1つ目の原因として、夜勤の回数なんですけれども、それも数字でちょっと出していただきました。この3月には、平均値ですが7.4回、これが平均。それから、4月では6.9回ということなので、おおむね1カ月に7回ぐらいということだというふうに思います。

それで、この件に関しては、事務職の方だとすれば、1カ月20日とすれば、3日に1回は夜勤をされているということになるんじゃないかなというふうに思いますけれども、平均値ですので、産後明けの方とかそういう方たちはされていないと思うので、その辺ある方は平均以上夜勤をこなしておられるんじゃないかなというふうに予想されますけれども、実態はどんな感じなんでしょうか。

篠倉一良 経営統括部長

看護師の夜勤の回数につきましては、2・8体制を最低保ちなさいという昭和33年ぐらいの新潟地裁の判決がございまして、2・8体制いいますのは、1夜勤に2人の体制は最低保ちなさい、月のうち8回の夜勤は保ちなさいという形の判例でございます。それで、昭和59年からずっと、オープンしたときから職員組合ともその辺の話し合いをいたしまして、2・8体制は堅持するという形でございます。

ただ、まれにやはり年度末職員が少し欠けておるというような状況につきましては、1人9回というような夜勤回数になっていることもございますが、基本的には年間通じて1人8回以内ということを守っていっている状況でございます。

なお、産休の明けの方等につきましては、できるだけ夜勤のない職場、例えば人工透析でありますとか、手術場でありますとか、できるだけそういうところに配置をしていただくように看護部長のほうが配慮しておられるということでございます。

大島 淡紅子

一月では9回になったりすることもあるけれども、年間を通してはうまく次の月では少し減らすという形でとられたりして、2・8体制というのはうまくとられているということでよろしいですね。はい、わかりました。

それから、あと夜勤帯の8時間当たりの休憩時間なんですけれども、これ先ほどの日本看護協会のほうの数字でちょっと調べさせていただきますと、幾つか、これちょっと古いんですけれども、平成15年ということですから、かなり前になりますけれども、調査研究報告で出ているんですが、これを見ていますと、一番休憩時間で人数的に多いところが零分なんですね。つまり、8時間で休憩をとっておられないというのが36.8%、3分の1の方が休憩とっていないという結果が出ているんです。

その次が、45〜60分、ほぼ1時間は休憩をとっておられるということなんですけれども、この辺こちらの市立病院のほうでも数値とっておられたり、実態がどうなのかということがもしわかれば答弁いただけたらと思います。

篠倉一良 経営統括部長

詳細な調査はしたことがございません。ただ、先ほど言いましたように、夜勤の人数が2人ということでしたけれども、実際私どもは今一番忙しい時間帯、準夜帯はもうほとんどの病院で3人、もしくは4人、深夜帯が2人から3人という病棟が多うございます。その関係できちっと決められたような休憩時間にとれるということはないんですが、ずらしながら休憩をとっていただいていると。

また、休憩室も各病棟ごとに休憩室は配置をしておりますので、まとめて例えば1時間休憩はとれなくても、できるだけ分断してでも休憩をとっていただくような形で各病棟の師長等に部下の管理のほうをお願いしている現状でございます。

大島 淡紅子

それでしたら結構です。準夜のほうでたくさんいらっしゃるからということで、その間にとっておられるということですね。わかりました。

それと、あと気になっているのが、新卒の看護師さんの夜勤の開始時期なんですけれども、これも先ほどの看護協会のほうで数値とっているんですが、卒業されて、それから就職されてきて、一月以内で夜勤が開始するというのが全国平均21.9%なんです。それで、2ヵ月以内に夜勤が始まるというのは7割の方がほとんどとられているという形ですが、大体宝塚もこれと同じぐらいと思ってよろしいでしょうかね。

篠倉一良 経営統括部長

新人の夜勤の入りでございますけれども、私ども4月につきましては、業務になれていただくということで4月の夜勤はございません。それで、5月につきましては、大体中旬以降に徐々に夜勤に入っていただきまして、その職員の質にもよりますけれども、5月に大体2回から3回ぐらいの夜勤で徐々にならしていきながらというようなことでございます。

大島 淡紅子

続いてお聞きしたいのが、夜間の看護手当のことなんですが、これもちょっと平均値出しておられたのでお知らせしたいと思います。3交代の準夜勤のほうです。準夜勤で3,627円、それから深夜勤のほうで4,575円。2交代、うちはあれですからちょっと違いますけれども、2交代の夜勤になると9,632円ということで、これは深夜労働に対する夜間割り増し分は除いた純粋な手当なんですけれども、この辺宝塚はどういうふうになっておられるか、現状をちょっと教えてください。

篠倉一良 経営統括部長

すみません、手持ちに詳細な資料がないんで、金額的に間違っているかわかりませんが、準夜帯でたしか2,800円、深夜帯で3,200円だったと思います。この基準につきましては、国家公務員の基準に照らし合わせて規定したものだというふうに記憶はしております。

大島 淡紅子

わかりました。少し基準が低いかなというふうに思います。これ、私立、公立全部入っておりますけれども、どちらかというと、やっぱり公立のほうがきちっと出ているんじゃないかなというふうに思って、その中では割と低いほうじゃないかと思っているんですが、よくわかりました。

それで、あと最後にお聞きしたいのが、臨時職員の方の給与ですね。これ、阪神間の数字を出していただいたんですけれども、見ていますと、大体中の下ぐらいかなという感じでした。それで、民間で比較すると、今宝塚は時給1,440円ですけれども、やっぱり民間で比較すると、1,800円ぐらいでかなり高いということで、この辺もちょっと原因になっているんじゃないかなというふうに思いました。

先ほどの準夜勤の看護手当なんですけれども、あと、それから救急などのかなり大変な勤務に関しては、特勤とかそういう形ではついていないと思うんですが、その辺はどうでしょうか。考えておられないでしょうか。

篠倉一良 経営統括部長

臨時職員の賃金でございますけれども、議員御指摘のように阪神間の公立病院、それから私立の病院と比べて若干低うございます。ただ、私どものほうは、ある程度継続して勤務いただいた方に2年刻みぐらいで一応賃金を上げていっていると。長期になればある程度の水準までいくというふうには考えておりますけれども、昨今の看護師不足につきましては、この辺のことについては考慮したいというふうには考えております。

それから、救急の看護師さんの手当でございますけれども、救急のほうも先ほど言いましたように、準夜深夜という形で夕方に出てこられて深夜にお帰りになる、それから深夜に出てこられて朝にお帰りになるということで、それぞれ準夜勤手当、深夜勤手当というような特殊勤務手当が出ておりますので、現段階では救急に見合ったような特殊勤務手当を追加するという考えは今のところございません。

大島 淡紅子

わかりました。それで、あと原因は幾つかちょっと挙げさせていただいたんですけれども、定着率を高めるということの対策といたしまして、これもちょっと2つほど考えているんです。

1つは、この4月から国の人材確保の法改正によります新人看護職員への臨床研修の実施等受講機会確保への配慮への努力義務化というのがありました。これに関しては、研修に対してのいろいろ幾つか項目があるんですが、講師への報酬とか、そういうことなんかで2分の1補助してもらえるという形をとっていると思うんですが、それで新人の方たちの先ほどおっしゃっていました技術、やっぱり学校にいるときと全然実体機が違う、技術にも自信がなくなってというようなことを防ぐという意味でもかなり有効だというふうに、私は思っております。

特に、外部組織、いろいろ研修の仕方があるんですが、内部でも研修を開くようにということもあるんですが、外部組織での研修というのも認められていますよね。だから、この辺も少しいろいろ取り入れると人間的にもすごく豊かな看護師さんの、本当に人間性という意味でも積み上げになっていくだろうというふうに思います。

それから、以前も少しお話ししたかもしれませんけれども、宝塚はせっかくシンシアのまち宝塚ということで打ち出しておりまして、介助犬使用者の方も2人いらっしゃる、市民で。その方たちに外部講師になっていだいて、実際に研修をするとか、それから、あと障がい者の方にやさしいまちということで、障がい者の各種団体もございますので、そちらのほうにお願いして、宝塚独自のそういう新人さんの研修をするということも考えられると思うんですが、その辺ちょっといかがでしょうか。

篠倉一良 経営統括部長

看護部門でキャリアアップの支援ということだとございます。私ども、経年別に内部での研修、外部への研修というのは非常に積極的にやっております。1年生の職員に対して今議員から提案がありましたにつきましては、今後看護部長と相談をしながら進めていきたいというふうには考えております。

それから、シンシアのまち、それから障がい者の団体の方への講師ということでございますが、実は、障がい者の団体の方に講師に来ていただいて介護講座への講師になっていただこうというようなことで、今看護部と調整をしておる段階でございます。介護講座でございますので、私ども職員の研修ではないんですが、私どもの看護師が講師となって一般の方に教えるという教室なんですけれども、そういう方に来ていただいて講師になっていただくことで、私どもの職員のほうのレベルアップにも十分つながると思っておりますので、できましたら今年度中にこの件につきましては実行していきたいというふうに考えております。

大島 淡紅子

せっかく、国のほうでも県のほうでも補助を出すと言っているので、ぜひ有効に使ってください。

それから、もう1点、やはり職場定着の対策といたしまして、多様な勤務形態ということを考えていただけたらというふうに思っています。以前から言っている看護師さんのワークライフバランスということでお話しさせていただいていると思うんですが、フレックスタイムを取り入れるとか、時間帯をいろいろずらすということですよね。

そらから、あといろいろな働き方、複数の勤務時間帯設定をするという、そういう形もとれると思うんです。例えば、夜勤専門の看護師さんをということでそちらに配置するとか、少しお話をさせていただいたと思いますけれども。

それと、あと短時間の正職員、これやられているところは本当に少ないと思いますけれども、やはり同一労働、同一賃金という考え方からいきますと、欠かせないところじゃないかなと思うんです。それで、キャリアを持った方がやはり子どもを生み育てて、後でもきちっともう一回戻ってきて同じように長時間働いていただく、キャリアを生かして途切れることなく働いていただくということで、やはりこれ日本看護協会のほうでも物すごく力を入れて頑張っておられると思うんですけれども、ぜひとも宝塚の市立病院でも考えていただけたらなというふうに思いますが、多様なそういう勤務形態について何か考えておられることがあったら教えてください。

篠倉一良 経営統括部長

昨年もお答えをしたと思いますけれども、看護部といたしましては2交代制の勤務というのを導入しまして、2交代と3交代を選べるような職場にしたいということでございます。ただ、看護部長がこの2月に新しく参りましたので、今の段階としましては、各職場に2交代制導入の意見なりアンケートをとっておる最中でございます。それで、このアンケートの結果をまとめまして進めていくかどうかということを検討していきたいということでございます。

それから、フレックス制につきましては、病院事業でございますので、チーム医療でございますので、こちら側の、職員側の都合でフレックスにするというのはちょっと難しいと思うんですけれども、ただ、病棟によりましては、早出出勤とか遅出出勤とか多様な勤務形態がございますので、そこに配属された職員が、そこの所属長と話し合いをしていただいて、できるだけ自分のライフワークに合うような形での勤務を選んでいただけるということも可能ではないかなというふうには思っております。

それから、短時間労働者の正規化でございますが、これはちょっとこう、今の段階では非常に難しいというふうにお答えするしかないかなと思っております。

大島 淡紅子

それでも、前向きな答弁ありがとうございました。先日、緩和ケア病棟のほうの見学させていただいたんですけれども、その病室に番号でなくてお花の名前がついていたので、これどういうふうにされたんですかというふうにお伺いしましたら、それぞれ病棟の看護師さんたちが花言葉をちゃんと思い浮かべながら、どうしようかということで選定していったということで、大変感心をいたしました。終末期を迎えられた患者さんとか御家族のことを思いながら、少しでも心が和らげればということで考えられた姿勢というのが本当に伝わってまいりました。

それから、今アロマテラピーも取り組んでおられて、アロママッサージ、ちょっと、私、名前忘れちゃったんですが、今そういうマッサージ、オイルを使ってというのをいやしの面で、いろいろ高齢者の介護のことでもそういうことを取り入れるということは注目されておりますけれども、早速病院のほうでは看護師さんたちが自主的に考えてされているということ、これも本当に看護の原点というのは手当ということで、肌と肌がやっぱり触れ合ってその方のことを思いやって一番よい状態の看護を心がけるという、その姿勢も本当に伝わってきてすばらしいことだなというふうに思います。

医師が病院の脳であるとしたら、看護師さんは病院の顔であるなというふうに、私は思っておりますので、今後ともしっかり頑張っていただきたいと思います。

病院の質問は以上で終わります。

妙中信之 病院事業管理者

いろいろ御心配いただいて本当にありがとうございます。いろんな御提案もいただきましたし、感謝いたしております。どうもありがとうございます。

ことしの2月に新しい看護部長に来ていただいて、ある意味、私が強くお願いしてきていただいたというようなこともございますし、頻繁にも話し合いもしていますので、このあたりのところもよくコミュニケーションをとって、いい形に持っていけるような努力はずっと続けていきたいと思っております。どうもありがとうございました。

大島 淡紅子

御丁寧な答弁ありがとうございました。本当に期待していますので、また一緒に頑張っていきたいと思います。

続きまして、電磁波のほうの問題を取り上げたいと思います。

98年の9月議会で調べていきますと、実は、一般質問で江原議員がこの件に関しては取り上げておられました。それで、その中でも、携帯電話等による電磁波環境への取り組みについてという項目がありました。そのときの市の答弁といたしまして、環境面や健康面につきましては、市といたしましては、基本的には科学的知見の収集に努めるとともに今後の動向を十分見守り、必要な対応をしてまいりたいと考えておりますというふうに答弁をされているんですね。

98年の9月ですから、ほぼ12年前ということになりますけれども、今後の動向を十分見守り、必要な対応というのはどのようにされてきたのか、ちょっとお話をしていただきたいと思います。

森増夫 市民環境部長

具体的には、1次答弁で申し上げましたように、環境基本計画におきまして、健康被害についての防止に留意をしますというふうな表現をしてございます。ただ、具体的な健康被害等が報告されていない状況の中で、具体的な防止の対策でございますとか、そういったものについては具体的な検討には至っていないということでございます。ただ、先ほど大島議員もおっしゃいましたけれども、平成14年の国立環境研究所によります全国の疫学調査等につきましては、認識はしておるところでございます。

大島 淡紅子

ありがとうございました。その後の、今ちょうど部長がおっしゃったように、それを受けて2006年6月の第2次の環境基本計画にはきちっと盛り込むという形で入れておられます。先ほどの98年9月議会の一般質問以外のことを少しお話しさせていただくと、請願第69号で携帯電話の基地局建設における電磁環境の安全性を求める請願というのが出てきています。

これも、携帯基地局が建設されるということで出てこられたんですけれども、その請願の趣旨を述べておられるんですが、その中でも取り返しのつかない状態を危惧するということをおっしゃっています。10年たってこれほどまでにこの携帯電話が普及するということは本当に想像以上に普及しているということもありますので、その時点でやはり早いうち、早いうちに手を打っておかないといろいろなことが、問題が噴出してきた後ではなかなかおさめることができないということをもって皆さんで請願を出されてきたんだと思うんです。

このてんまつといたしましては、取り返しのつかない状態を危惧されて、マイクロ波の比熱効果に関する本格的な疫学調査を求める意見書を国に提出してくださいということ。それから、明確な安全基準設置まで市として学校園や保育所、住宅地での基地局建設に当たり電磁波の情報公開と慎重なる回避を求める、そういう請願でした。これは、議会のほうでは全会一致で採択されまして、それで意見書の第46号電磁波による健康影響調査の早期実施を求める意見書というのを国のほうへ提出しております。

議会のほうとしてはこういう形で動いていかれたんですが、先ほどの答弁にもありましたけれども、環境基本計画のほうには盛り込むということでありましたけれども、実際に研究をなされているという形ではなかなか今答弁がなかったかなというふうに思いましたので、質問をさせていただきました。

隣の川西市ですが、清和台のほうでやはりこの携帯電話基地局をめぐって紛争が起きています。これは、2005年に基地局を竣工したということで、それから市へ、それによって電磁波過敏症になったんじゃないかということでいろいろ相談とかがありまして、それで市のほうも県民局に相談されたり、それから実際土地を所有されていた会社への要望の申し入れとか、それから電話会社へ住民の要望も申し入れをしに行かれたりということで、その後、2007年には市のほうも請願が出まして、それで取り下げをされたんですけれども、その後、市議会のほうではもう一度出されて、別の形で請願を出されて、それで市議会も全会一致で採択されているということです。

それから、その後、市のほうも近畿総合通信局、先ほどおっしゃっておりましたけれども、そちらのほうにも対応されて、市長名で、これから基地局を設置するときには事前協議をお願いしますというような形で要望という形も出されたりと、物すごく積極的に動かれた結果、結局携帯電話の基地局を撤去するということになりました。これ、土地を持っておられる方、会社が継続でお貸ししないという形になりましたので、結局は撤去せざるを得ないという形で撤去をしております。

そういう形で、市のほうがかなり積極的に動かれたので、随分進んだんじゃないかなというふうには思っています。それで、この間、世界の流れ、いろんな研究があるんですけれども、アメリカやヨーロッパ、幾つかの研究をされていますが、ちょっと時間がなくなってきたので、この辺は省きたいと思います。

日本でも、実は国立環境研究所のほうが先ほどおっしゃったような研究結果が出たんですが、中間発表をされたときに、これだけの予算を使って、その調査の効果としては最低だということでC判定というのをつけられてしまったので国から予算がおりなくなって、そのまま続けて一応国際がんジャーナルのほうに出されたんですけれども、その評価としてはとても高く評価されて、ちゃんとその論文も載りましたし、それからWHOの環境保健基準も成果を掲載されたということです。

この内容自体は、ある程度電磁波を受け続けると、小児白血病に関しては罹患率が2.6倍になるということなどが盛り込まれた。それから、急性リンパ性の白血病は4.7倍になる。それで、脳腫瘍は10.6倍になるというある程度の数値がもちろんありますけれども、そういうことも含めて結果が出ているんですが、これも日本の中ではほとんど取り上げられていないし、新聞で取り上げてはもうほとんど載らなかったというような結果になっていますので、余計にそういうことになっております。では、ちょっとこの件に関して、じゃ何かありましたらどうぞ。

中川智子 市長

ただいま、大島議員ずっと電磁波の問題で御質問なさいましたが、私も、これは今回答弁させていただきましたけれども、健康被害で頭痛や吐き気、耳鳴り、そういうのは、直接原因が電磁波であるかとどうかというのがわからない健康の不調ということで、病院に行ったりして、特に原因がわからないということで済ませられていることが多いと思います。

そして、電磁波、やはり今携帯電話がこれだけ普及していく中で、かなり心配、10年先、20年先に脳腫瘍や白血病の発症の原因になるという指摘は、WHOのほうからも具体的に言われていることですので、今おっしゃいましたことを受けとめまして、やはり電磁波のことに関しましてはのんきに構えているのではなく、本市とした対応もまた協議をして進めていき、そして、いわゆる基地ですね、その基地に関しましては、所在を今把握できていない状況ですので、把握が可能な限りやっていかなければいけない問題だと考えております。

大島 淡紅子

ありがとうございます。前向きなお答えをいただきました。もともとは、電磁波の規制値が日本はすごく緩いということが問題だと思うんですけれども、今これだけふえてきている中、結構難しいとは思うんですけれども、先ほど2つ市の、自治体の例がありましたが、今10市町で条例とか要綱、それから計画ができ上がっているんですね。それぞれ特徴がありますので、よく研究をしていただいて、この辺から取り組んでいただけたらいいんじゃないかなというふうに思います。

私も、この専門家でいらっしゃる電磁波環境研究所の荻野先生と一緒に、実は宝塚市の測定の調査に立ち会いました。そこでも、学校が実は振り切れてしまって、測定不可能という形に、子どもたちが実際いる校舎なんですけれども、そこでそういう値が出てくるということ自体がとてもびっくりするような状態でした。ですから、この辺も含めてしっかりと検討していただいて、いつからかではやっぱり遅いということで、早急に検討していただくようにお願いして質問を終わります。